トランプ氏、CDC長官に医師のデーブ・ウェルドン元下院議員指名
Julie Steenhuysen [シカゴ 22日 ロイター] - トランプ次期米大統領は22日、世界の公衆衛生対策の中心的存在である米疾病対策センター(CDC)所長に、元下院議員で医師のデーブ・ウェルドン氏(71)を指名すると発表した。 CDCは、感染症の発生や感染拡大を監視し、小児期の定期接種ワクチンや新型コロナウイルスへのワクチン推奨など、感染症対策全般を指揮している。 ウェルドン氏は、1995年から2009年までフロリダ州第15選挙区の下院議員を務めた。08年には再選を求めなかった。 トランプ氏は声明で、「デーブは誇りを持ってCDCを本来の目的に戻し、慢性疾患の増加を終わらせるために尽力するだろう」と述べた。 CDCは、米国におけるマラリアの拡大に対応するため1946 年に設立。現在は感染症の感染拡大管理に加え、さまざまな病気の予防と制御について情報や科学的専門知識の提供を担い、感染症対策の司令塔を担っている。約173億ドルの予算の3分の2は、州や地方の保健機関による公衆衛生や予防活動に充てられている。 同センターの重要な役割の一つは、外部専門家からなる予防接種実施に関する諮問委員会の報告を受け認可済みワクチンの使用を検討し勧告することだ。勧告はその後、CDC所長が審査して推奨の可否を決定する。 CDC所長は厚生長官に報告するが、トランプ氏はこのポストにワクチン懐疑論者でCDCを批判するロバート・ケネディ・ジュニア氏を指名している。 CDC所長のポストは、最近の包括予算の条項により、就任には2025年から上院の承認が必要となる。