王者ストッフ健在
日本選手はとくにインスブルックではノックアウトシステムいきなりの日本選手強者対決で小林陵侑と佐藤幸椰となったがふたりとも長距離飛行で2本目へと進出、そのまましっかりと1桁順位に入ってみせた。 このシリーズにおいて成長をみせたのは大型ジャンパー佐藤慧一(雪印メグミルク)。これまでの経験値を糧にして、さらに入念に4つの台を攻め上げていって個人総合14位。すでに日本のエース格、小柄ながらまじめでバネのある佐藤幸椰(雪印メグミルク)も師匠・岡部孝信コーチの教えを忠実に守りながら130m超えなど果敢に飛び続け、日本チームをリードして個人総合13位。 また尻上がりに順位を上げてきた小林陵侑(土屋ホーム)も132mの最長不倒を記録して復調をアピール、そして安定感ある小林潤志郎(雪印メグミルク)と中村直幹(東海大札幌SC)は賢明なまでにポイントを得ようと奮闘していた。
そして、この先は中村がコンチネンタルカップを回り、トップチームには昨年12月の名寄大会で2連勝した岩佐勇研(東京美装)が投入されることとなった。
今後、必要なのは僅差で並ぶ強豪選手がひしめくひとけた台へと昇り詰めること。そこで虎視眈々と良い風を待ち受け表彰台へと昇る。かつてジャンプ週間で実績があった宮平秀治ヘッドコーチのもと、さらなるまとまりが期待できる。
少ない雪でまたしても風が荒れるドイツ南部のティティゼー・ノイシュタットW杯を経て、次は地元選手に熱狂するポーランド、名門の台ザコパネW杯だ。 そこでも終始圧倒しようとする地元ポーランドチームに日本選手の意地を見せつけたい。日本チームにはいま上昇機運が感じられる。いまだ優勝と表彰台がないことは何も心配はいらない、そう、頂は確実に見えてきている。
岩瀬 孝文