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政府の大規模経済対策、なぜ肉や魚の商品券なのか?

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THE PAGE

 コロナウイルスの感染拡大による経済への影響を回避するため、政府・与党内では大規模経済対策の準備が進んでいます。様々なプランが浮上しているようですが、一部からはその内容について疑問の声が上がっています。

総額50兆円超か 現金給付がひとつの柱

 政府・与党は、2020年度予算の成立後、すぐに経済対策の取りまとめに入る方向で調整を進めており、総額はリーマンショック後に匹敵する50兆円超になるとの見方も出ています。今回の感染拡大では観光やイベント業などを中心に仕事を失う人が続出しており、世帯に対する現金給付がひとつの柱となりそうです。しかし、議論されている景気対策の内容は、給付だけではなく、補助金など業界支援策も多く含まれています。業界によっては大変な打撃となっていますから、こうした企業支援も重要ですが、出てきているプランを見ると、とりあえず従来型の支援策を並べただけという印象が否めません。  自民党の農林部会がコロナ対策として国産牛肉の商品券発行を提言するほか、水産部会が魚介類を対象とした商品券発行を提案しているとの報道もあります。感染終息後に観光業を振興するため高速道路の無料化も検討されているそうです。  食肉業界や水産業界も大きな打撃を受けているはずですが、業界ごとに商品券を配っていてはキリがありません。また、終息後の観光業振興も重要とはいえ、今、生活の危機に直面している人たちにとっては、将来の高速道路無料化策はあまり役に立たないでしょう。

現金給付時期は「早くても5月末」

 現金給付についても、西村康稔経済再生担当相が「(実際の給付は)早くても5月末になる」と述べており、現実に発生している問題とのタイムラグを指摘する声もあります。政府は現金給付までの当座の資金を確保できるよう、小口資金貸し付け特例を設けており、資金繰りが厳しい人はまずはそちらを利用するという手順のようです。確かに、全世帯に現金を配るためには、一定の準備が必要ですし、これに加えて所得が減少した世帯に限定するという話も出ていますから、さらに手続きが煩雑になる可能性もあります。ただ、今、足元で発生している状況を考えると、やはり5月末では遅すぎるというのがほとんどの国民の正直な感想ではないでしょうか。  東京オリンピックの延期も経済対策に影響を与えている可能性があります。延期ということになると、来年まで景気を持たせる必要があるため、政府の支援策も、企業対策に傾きがちです。予算には限りがありますから、何を最優先にするのか、政府は明確な方向性を示す必要がありそうです。 (The Capital Tribune Japan)

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