アイ/ロエベ/ネイチャーが作る“ミリタリーの平和利用”というサステイナブル
ロエベから2019年1月にデビューした、メンズのアウトドアライン、アイ/ロエベ/ネイチャー。この秋冬アイテムのテーマは「アップサイクル」だ。 しかもこのアップサイクルは、ちょっと意外な視点から生まれている。
制作過程を見ると、そこには軍服のようなものが……。 実はドイツ軍とフランス軍で実際に使われていたリアルなミリタリージャケットの生地から作られているのだ。 それがコチラ!
2着のドイツ製のミリタリージャケットを分解して作られたジャケットは、異なるカモ柄が奥行きのある表情を生み出す。 本物のヴィンテージミリタリーの素材を用いながら、フードや長めの丈のおかげでカジュアルに着られるデザインで仕上がっている。
同様のパターンでカーゴパンツも制作。ブルーのカモ柄をポイントでプラスすることで、ミリタリーの中にモード感を漂わせるルックスを叶えた。
ヴィンテージジャケットのポケット、ボタン、ジップなど、各ディテールの持ち味を活かして作られたバックパックも、随所のレザー使いが粋だ。
“民間品”も、個性豊かにアップサイクル
そのほかにも、ヴィンテージ素材の生地や糸をアップサイクルしたシャツやセーター、バッグもリリースされる。 個体ごとに表情が異なるため、唯一無二の存在感が楽しめる。
さらに、リサイクルファイバーを使ったフリースセットアップや、100%リサイクルポリエステルと従来に比べ化学薬品やクロムの使用が低く、排水も少ないスプリットカーフを組み合わせたブーツも登場する。 今や、我々のモノ選びの理由のひとつとして当然となりつつある“サステイナブル”。しかし目に見えないその価値観をファッションに落とし込むのは難しいかもしれない。 そんな問題を、「ヴィンテージミリタリー素材」という我々の大好物を“平和利用”することで解決したアイ/ロエベ/ネイチャー。すべての戦争がなくなることを願うばかりだが、このアイテムの争奪戦には、ぜひとも勝利したい。 POW-DER=文
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