【NFL】開幕4連敗のテキサンズがオブライエンHC兼GMを解任 WRホプキンス放出でも批判浴びる
米プロフットボールNFLのヒューストン・テキサンズは、10月5日、ゼネラルマネージャー(GM)兼ヘッドコーチ(HC)のビル・オブライエンを解任した。テキサンズは開幕から勝ち星なしの4連敗だったのに加え、エースWRのデアンドレ・ホプキンスをトレードで放出したGMとしての不手際も理由になったと思われる。ロミオ・クレネルアシスタントHCが後継HCとなる。 トレードされたカーディナルスで活躍しているWRホプキンス オブライエンHCは、2014年にテキサンズHCに就任。就任1年目は9勝7敗でプレーオフを逃したが、2年目の2015年から昨年までの5シーズンで、AFCサウス地区優勝4回、10勝以上2回の実績を残した。今年1月には、GMにも就任し、「全権監督」となったが、3月に、オールプロ選出3回というNFLトップ級WR、デアンドレ・ホプキンスをアリゾナ・カーディナルスへトレードで放出した。28歳で選手としては盛りを迎えていたホプキンスの交換条件がRBデビッド・ジョンソンとドラフト2巡指名権だったため、米のスポーツメディアから「最悪のトレード」として批判されていた。 今季は、開幕戦で、スーパーボウル王者のカンザスシティ・チーフスと対戦し完敗。その後もレイブンズ、スティーラーズ、バイキングスに敗れていた。HCとしての通算成績は、レギュラーシーズン52勝48敗、ポストシーズン2勝4敗だった。 オブライエンは1969年生まれの50歳。デューク大学などカレッジ各校でオフェンス系のコーチを務めた後、2007年にNFLペイトリオッツに加入、WRコーチ、QBコーチ、オフェンスコーディネーターを務めた。2012年、カレッジフットボールの名門ペンシルバニア州立大学のHCに就任し、1年目にはBIG10カンファレンスのコーチ・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。2012、2013年の2シーズンは、8勝4敗、7勝5敗と目を見張るものではなかったが、名門ペンステートを揺るがしたスキャンダル「サンダスキー事件」によって、46年間もHCを務めたジョー・パターノが辞任、NCAAから厳しいペナルティーを科せられた中で、チームを結束させ、導いた手腕を高く評価され、テキサンズがHCに招いた。 シーズン中の後継、インテリムHCとなるクレネルは、コーチ歴は50年を超すベテランで、ディフェンスの戦術家として有名だ。ペイトリオッツがスーパーボウルを初制覇した時のディフェンスコーディネーター(DC)で、DCとして3回スーパーボウルに優勝した。ブラウンズ、チーフスでHCを務めた。チーフスでは今回と同様にインテリムHCの経験もある。テキサンズには2014年、オブライエンと一緒に加入し、DCやアシスタントHCを務めてきた。1947年生まれの73歳。
アメリカンフットボール・マガジン編集部