【自国だけではない】ICE新車販売禁止、世界に与える影響は 反グローバル化も
反グローバル化の流れ
フォードは今年、初のBEVモデルであるSUVのマスタング・マッハEを英国に導入する予定だ。しかし、今後の戦略を変更しなければならないメーカーでもあり、英国で購入できるモデルに影響を与える可能性がある。 フォードの広報担当者によると、ピックアップトラックのレンジャーは現在南アフリカから供給されているが、電動化されることはないという。F-150のEVバージョンが今年米国で生産される予定だが、英国のレンジャーもF-150に置き換わるのだろうか。 すでに各メーカーが世界的な生産ネットワークやモデル戦略を根本的に変えているため、英国ではポロやレンジャーのようなモデルに終止符が打たれるのかもしれない。 パワートレインに関する法規制の影響もあって、特定の市場に対応するために生産をローカル化する企業が増えるかもしれない。英国と欧州を離れてアジアに集中するという決断をした三菱も1つの例である。 これまで長年にわたりグローバル化が進んできた自動車業界にとって、これは逆転現象のようにも見える。だが、輸送に起因する膨大なCO2排出量の削減など、メリットも多いだろう。 英国は世界の自動車生産のほんの一部に過ぎないが、ICEの新車販売の販売を禁止する決定が世界中に影響を与えることは明らかである。
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