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世界自然遺産・知床、不法投棄が深刻化 レジ袋くわえたクマも… 監視カメラ異例の設置 民間がごみ有料回収

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北海道新聞

 【斜里】世界自然遺産・知床で、ごみの不法投棄が深刻化している。今春にはレジ袋をくわえた子グマが発見され、町は今年8月、不法投棄を防ぐために監視カメラを設置した。環境省によると、国内の世界自然遺産エリアに不法投棄の防止目的でカメラが設置された例はない。民間ベースでは、ごみを回収する取り組みも始まっている。  知床の野生生物の保護管理を行う知床財団(斜里町)は、パトロール中や地元ガイドらから通報があった時に、ごみを回収している。クマが生ごみを食べると、「ここに来ればおいしいものがある」と学習して道路や人里などに出没するようになり、人身事故につながる危険性があるからだ。知床財団が回収するごみは、多い日には2時間で45リットルのごみ袋5袋分に上る。知床横断道路やイワウベツ川付近での投棄が多く、チャーハンが残ったままの弁当や、動物にかまれたとみられるペットボトルなどもあるという。担当者は「生ごみを通じてクマが人に積極的に近づくようになる」と指摘する。  特に今年はひどい状況が続いていることもあり、財団は関係機関と協議。6月末からは網走開建が不法投棄防止のパトロールを始め、8月中旬には町が監視カメラ4台を設置した。

 民間も、不法投棄を防ぐ取り組みを進める。道の駅うとろ・シリエトクは、開発局の呼び掛けに応じ、数年前からごみを有料で引き取っている。知床世界遺産センターも9月1日から有料回収を開始し、知床自然センターも近く始める予定。  道の駅を運営する知床斜里町観光協会の林典幸管理課長は「特に観光客はどこにごみを捨てていいのか分からない。ウトロ地区の主要施設で捨てられるようになれば、不法投棄の減少につながるのでは」と話す。

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