優勝争いのカギを握る三浦監督は大敗に頭を下げた＝26日、横浜

シーズン最終盤まで激しいV争いを演じる巨人と阪神の命運を、リーグ3位のDeNAが握っている。 【写真】一回の先制点に盛り上がる巨人ベンチ 26日の巨人戦（横浜）は4―12の大敗で落としリーグ優勝の可能性が完全消滅。三浦大輔監督（50）は「やるしかないですし、勝っていくしかない。最後の最後まで諦めずにやっていきます」と声を振り絞った。もはや2位の可能性も厳しいが、8試合を残すDeNAの勝敗が優勝争いに大きく左右することになる。 巨人は残り4試合中、DeNAと1試合。阪神は残り5試合中3試合がDeNA戦。今季のDeNAは巨人と8勝15敗1分けと負け越した一方で、阪神には10勝11敗1分けと善戦している。 広島の歴史的大失速で、DeNAとしては半ば〝棚ぼた〟でクライマックスシリーズ（CS）進出のチャンスが巡ってきたが、このまま3位で終わると、ともに敵地で10月12日から2位とCSファーストステージを最大3試合、16日からのファイナルは1位と最大6試合対戦。特に阪神の本拠地・甲子園では強力な投手陣以上にアウェーの空気感を警戒している。 今季は甲子園で5勝5敗と互角の戦いを演じているものの、ポストシーズンになれば350度は虎党が埋め尽くことは必至。チーム関係者は「普段以上にプレッシャーがかかって、選手の疲労感は普段の100倍になると思うよ」と予想する。仮にファイナルでの対戦となればファーストと比べて試合数も多くなり「本当に大変。ある程度、静かで、空調が効き快適な東京ドームの方が試合もやりやすい。このままの順位の方が助かる」と漏らす。 つまり「甲子園で6試合はたまらん」が本音で、「阪神2位の方がくみしやすい」となる。2017年以来の3位から日本シリーズ進出へ、どんな戦略を練るか。　（山戸英州）