「政府は命がけでやっていない」「日朝議連は解散を」 保守党・百田氏、拉致大集会で主張
北朝鮮による拉致問題の解決を求める国民大集会が23日、東京都内で開かれ、日本保守党の百田尚樹代表が登壇。平成14年に被害者5人が帰国して以降、特段の成果がないまま膠着状態が続いていることについて、「政府の怠慢。命がけで取り組んでいるとは思えない」と訴え、石破茂政権に奮起を促した。 集会で百田氏は、横田めぐみさん(60)=拉致当時(13)=が47年前に拉致された際の状況に言及。元北朝鮮工作員によると、めぐみさんは北朝鮮に向かう船の中で、脱出しようと壁などを幾度となく引っかいたため、爪がはがれかけて壁が血だらけになっていたという。 百田氏は「めぐみさんはそのとき、お父さんやお母さん、そして日本が、『必ず助けに来てくれる』と信じていたはずだ」と指摘。その上で、「それから長い月日が過ぎたが、何も解決していない。政治家は『啓発運動が大事だ』などと言うが、そんな時期はとっくに過ぎている」と語気を強めた。 事態の進展には「北朝鮮への徹底した経済制裁と米国など国際社会との連携が必要」と主張。ただ、「こうした取り組みを、政府が本気で、命がけでやっているとはとても思えない」と断じた。 また、石破首相も所属し、北朝鮮に融和的な姿勢を取ることで知られる「日朝国交正常化推進議員連盟」(日朝議連、会長・衛藤征士郎前衆院議員)については、「(拉致問題解決より)国交正常化を一番に考えている組織。拉致問題が解決しないうちに正常化などありえない。日朝議連はただちに活動を停止するか、解散してもらい、拉致問題が解決したら再び立ち上げればいい」などと述べた。