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学術的に「正しい」若い体のつくり方|老けない、病気にならないための食事のコツ

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サライ.jp

『新装版 学術的に「正しい」若い体のつくり方 - なぜあの人だけが老けないのか?』(谷本道哉 著、中公新書ラクレ』の著者は、近畿大学生物理工学部人間環境デザイン工学科准教授。 本書の冒頭では、定年「70歳以上」時代が到来することに注目している。 定年が70歳もしくはそれ以上になるということは、70歳まで、さらにもっと先まで、元気な体でしっかり仕事ができなくてはいけないことを意味します。そうしなければ経済的に自活するのが難しくなる、そんな時代が来ているのです。(本書「はじめに」より引用) 「定年70歳以上」などと聞けば、「そこまでがんばらなくてはいけないのか」と否定的に感じられるかもしれない。しかし著者は逆に、それはむしろ「チャンス」だと肯定的にとらえている。 これまで60歳までしか働けなかったのに、70歳以上まで働けるようになるのだから喜ばしいという、純粋な発想だ。ただしその一方、加齢とともに身体の諸機能が低下するという現実がある。いわゆる老化である。 では、どうすればいいのか? 当然だが、ポイントは適切な運動と食事、そして禁煙と節度のある飲酒だ。元気で若々しい肉体は大きな財産だが、それは自分の責任でつくり出すものだという考え方である。 そこで本書において著者は、いつまでも元気で健康的でいるため、そして定年延長時代を快適に生き抜くために「行うべきこと」を学術的エビデンスに基づいて示している。 イラストをふんだんに使い、さまざまな体操もわかりやすく紹介されているので、とても実用性が高い。だが健康を維持するためには、体操だけでなく“正しい食事”も重要な意味を持つだろう。 そこで今回は、「老けない、病気にならないための食事のコツ」に焦点を当ててみたい。著者はここで「カッコよくやせるための食事のルール」を紹介し、できそうなところから取り組んでみることを勧めている。 1, ゆっくり味わって食べよう(本書160ページより引用) まず指摘されているのは、「早食いの人は太っている」という事実だ。事実、食べる速さと体重との間位には比例関係が見られるという研究報告があるという。原因は、満腹感に気づく前に食べすぎてしまうこと。 逆にいえば、ゆっくり味わえば満腹中枢が感知する時間がとれるので、過度な食欲を抑えることが可能だということになる。無理に腹8分目で「止め」なくても、ゆっくり食べれば食欲は満たされるわけだ。 そのために、まずは食卓にご飯を盛りつけるときに少なめにしましょう。目の前にあるものは食べきってしまうものですから。そして並べられたものをゆっくり味わって食べます。(本書162ページより引用) さらに、食べ終えたら一回箸を置くことも大切。箸を置いて一息ついたころには、おなかが満たされていることに気がつくからだ。 2, 欲しくないなら食べない(本書164ページより引用) 特に空腹感があるわけでもないのに、なんとなくお菓子類を食べてしまうことがあるだろう。職場で時間になると、おやつが出てくることもあるかもしれない。だが、それらは肥満の大敵だ。 買い置きしていたお菓子などにも注意が必要。なぜなら手元にあると、「それほど欲しくなくてもつい手が伸びて」しまうからだ。 身体が食事から取り込んだエネルギー源、たとえば糖質は、筋肉と肝臓にグリコーゲンの形で主に貯蔵されます。 しかし、その貯蔵容量は1500~2000キロカロリー程度とあまり大きくありません。そして、空腹でないときはほぼ満了になっています。つまり空腹でないときに食べたものは行き場がないため、そのほとんどが脂肪細胞に取り込まれ、体脂肪となるわけです。(本書164ページより引用) ちなみに甘い菓子類は、体脂肪蓄積をさらに助長させるそうだ。 3, 朝食抜きはかえって太る(本書167ページより引用) 朝食を抜いて飢餓状態でいると、体は「脂肪溜め込みモード」になり、かえって太りやすくなる。朝食を抜く人のほうが太っているという研究報告もあるという。 一方、朝食でしっかりエネルギーを補給すれば、体温が上がって活力が出て、充実した1日のスタートを切ることができるわけだ。 4, 夕食はやや控えめに(本書168ページより引用) 睡眠中は消費カロリーが減るため、寝る前に摂った食事のカロリーは行き場を失う。そのため、体脂肪になりやすくなるのだ。そこで夕食はやや控えめにし、特に主要なエネルギー源となる糖質(ご飯)は少なめを心がけようと著者。 お茶碗を小さめにするなどして、1膳のご飯の量を少なめにするとよいかもしれません。おかずに温野菜などの繊維を加えると、摂取カロリーを抑えられ、かつ満腹感を得やすくなります。もちろんゆっくりよく噛んで食べることも忘れずに。(本書169ページより引用) これらを実践するだけでも、体型を維持しやすくなるかもしれない。ただし、体を動かすこともお忘れなく。本書を参考にしながら、適切な運動と食事を習慣化してみよう。 『新装版 学術的に「正しい」若い体のつくり方 - なぜあの人だけが老けないのか?』 谷本道哉 著 中公新書ラクレ 定価 本体840円(税別) 2020年2月発売 文/印南敦史 作家、書評家、編集者。株式会社アンビエンス代表取締役。1962年東京生まれ。音楽雑誌の編集長を経て独立。複数のウェブ媒体で書評欄を担当。著書に『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)などがある。新刊は『書評の仕事』 (ワニブックスPLUS新書)。

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