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ジョブ型雇用の普及で、「正社員よりフリーランス」の時代はやってくるのか

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プレジデントオンライン

「ジョブ型人事」が話題だ。フリーランスのプロ人材は、その最たる存在だろう。アメリカでは近い将来、フリーランス人口が正社員を抜くと言われている。日本でも、そんな時代が来るのだろうか――。 ■正社員ゼロ、ジョブ型人事の最前線  ウィズ・コロナ時代、従来のビジネスモデルや働き方が大きな転換点を迎えている。その1つの事例が前回紹介したECサイトでヘルスケア商品を販売するMEJだ。  同社は正社員をなくし、フリーランスのプロ人材と業務委託契約を結び、フルリモートと出退勤自由という働き方を実現し、コロナ禍でも売り上げ5倍の急成長を遂げている。  こうしたフリーランスの働き方は日本にも広がっていくのだろうか。同社の古賀徹社長がこの形態に踏み切るきっかけになったのが2016年、アメリカのシリコンバレーでの経験だった。  「シリコンバレーでは、アメリカは10年以内にフリーランスが正社員の数を上回る時代になると言われていました。その背景にはアメリカは新卒、中途にかかわらず基本的にどんなスキルを持っているかを評価して採用するジョブ型人事があります。日本のように新卒一括採用方式もなければ、入社後も年功に関係なく実力でしか評価されないドライな仕組みです。そうした社会で育った人の中には、フリーランスで働く人が増えている。社長1人で全世界の優秀な人材にいろんな業務を委託して成長している企業もあると聞きました。これはすごい時代が来るなと感じましたし、日本でMEJがその方向に舵を切れたのはこの時の経験が大きかったと思います」

■アメリカではフリーランスが36%を占める  アップワーク社の調査(「Freelance Forward:2020」2020年9月15日発表)によると、フリーランス人口は5900万人、米国の労働力人口の36%を占めている。この中には副業している人も含まれるが、このうちフルタイムの専門家は19年調査より8ポイント増加し、36%を占める。職種はコンピュータプログラミング、マーケティング、IT、ビジネスコンサルティングなどの専門家が50%を占める。  古賀社長は「10年でフリーランスが社員を逆転すると言われていたが、この勢いだとあと5年もかからないと思います。日本でもジョブ型人事の導入をはじめ、欧米と同じ方向に進み、フリーランスの働き方が主流になっていくと思う。たとえば以前は副業OKの大企業はほとんどありませんでしたが、今では優秀な副業人材を獲得するために自社の副業を解禁する企業も増えていますし、副業禁止だと優秀な人材が去っていく。フリーランスもOK、かつリモートワークもできる企業に優秀な人材が集まっていくでしょうし、こうした働き方を受け入れないと生き残れない時代になる」と指摘する。  また、コロナ禍のテレワークなど働き方が大きく変化する中で、働く人のキャリア意識も変化している。複数の企業と契約し、MEJの人事を担当するプロ人材の澤田清恵さんはこう指摘する。  「キャリアコンサルタントとしていろんな世代のキャリア相談をしていますが、コロナ以降、皆さんが今の働き方でいいのかと疑問を持ち、キャリアの棚卸しを始めています。私の友人でもかなりの人が都内を脱出し、地方に移住し始めている。地方で転職するのではなく、フリーランスになる人もいます。2020年になり、働き方の価値観がガラリと変わってしまいました。正社員という雇用形態の概念も徐々に薄れてくるのではと感じています」 ■日本のフリーランスはまだ7%だが……  では日本にフリーランスはどのくらいいるのか。内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査結果」(2020年2月10日~3月6日調査)によると、フリーランスは462万人。うち本業が214万人、副業が248万人。全就業者の7%程度にすぎないが、コロナ以降の在宅勤務の増加を契機にフリーランスが増えているとの調査もある。ソフト開発、データ入力、文章作成などの業務を仲介するクラウドワークス、ココナラ、ランサーズ、うるるの大手4社の主要サイトの今年4月以降の新規登録者数は各社前年比1.2~2倍に伸び、4社を中心とする国内サイトの1~6月の新規登録者数は100万人に上る(日本経済新聞 2020年6月24日付朝刊)。  じつは政府も成長戦略の目玉としてフリーランスの拡大を掲げる。「成長戦略実行計画」(2020年7月17日閣議決定)において「人生100年時代を迎え、若いうちから、自らの希望する働き方を選べる環境を作っていくことが必要である。ウィズ・コロナ、ポスト・コロナの時代の働き方としても、兼業・副業、フリーランスなどの多様な働き方への期待が大きい」と明記している。

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