1回、ペッダム・ペッティンディーアカデミー（左）にキックを見舞う与座優貴（撮影・野上伸悟）

＜K－1：ワールドMAX2024大会＞◇29日◇東京・代々木第2体育館 　K－1ワールドGPライト級王者の与座優貴（26＝team VASILEUS）が、スーパーファイト（63キロ契約）でK－1初参戦の“ムエタイの英雄”を粉砕した。 　ムエタイでバンタム級とフェザー級でベルトを巻いた強豪で、ONEフライ級（61キロ）王者のペッダム・ペッティンディーアカデミー（26＝タイ）と対戦。2回に左カーフキックでダウンを奪うと、3回には左ハイキックを顔面に決めて2度目のダウンを奪い、最後は再び左カーフキックで完全KOした。 　「腹も狙っていたが（ガードする）手が長くて腹は崩しにくいと思って、途中から足を折ってやろうという気持ちで蹴っていったら、相手が崩れた。カーフの距離が合ってきて展開が変わった。100点に近い倒し方ができた」と、試合後、与座は満足そうに振り返った。 　もともと与座にとってペッダムはファイトスタイルを参考に練習していた憧れの存在で、ペッダムの所属ジムに出稽古に出向いたこともある。対戦が決定して時は「まさかK－1の舞台で戦えるとは思っていなかったので、素直にうれしかった」という。 　7月には強敵の元K－1ワールドGPライト級王者のゴンナパーに1回KO勝利。今度はペッダムも完全KOと成長著しい。「メンタル面の成長が一番大きい。入場前も今までより落ち着いて、自分の強さに自信がついて、あとはやるだけという感じ。（どんな相手にも負けないという）自信が確信になってきた」。 　K－1王者は「強さの象徴」という自負がある。「まだ通過点。もっと世界の強いやつとやりたい。さらに高めて世界最強を証明したい」。与座の進化はこれからさらに加速する。【首藤正徳】