路面盛り上げ車の減速に 「スムーズ横断歩道」上郷地区で2カ所設置【長野県飯田市】
横断歩道の路面を高く盛り上げ、通過する車のスピードを抑える「スムーズ横断歩道」について、長野県飯田市は12日、上郷地区の2カ所に設置したと発表した。飯田下伊那地域では初の試み。「ゾーン30」として辺りは最高時速30キロに制限されているものの車の交通量が多く、地域から対策を求められていた。 上郷地区北区ゾーン30プラス整備計画に基づくもので、市道にスムーズ横断歩道を設けた。市道の幅員は約5メートル。市道沿いには高陵中学校や上郷体育館がある。 登下校中の児童生徒らの安全確保につなげる狙いで、73メートルの区間に2カ所設けることで運転者にスピード減を促す。担当課は「路面をなめらかに盛り上げることで車が減速し、規制速度を超えない安全運転やゾーン30プラス区域の抜け道利用抑制の効果に期待できる」とした。 昨年9月に社会実験を実施したところ、通行する車の平均速度が大きく低下し速度抑制の効果を確認できたとして本格導入を決めた。 上郷地区では他にも設置の計画がある。道路管理者と警察が連携する取り組みで、交通安全対策として市はスムーズ横断歩道、交差点ハンプ、カラー舗装、ゾーン30プラス看板、路面表示などを2024年度から2年計画で進め、飯田署は外周発光装置付き横断歩道標識、止まれ標識設置などを行う。 市内のゾーン30は上郷、鼎、松尾、伊賀良、竜丘の5地区に計10エリアある。