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まるで漫画…ロッテのオーティズ前代未聞のグラブ投げ 大きかった“成功の代償” 指揮官のカミナリに半べそ

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中日スポーツ

[プレイバックあの人あの時]

 記者が思い出の出来事を語る「プレイバック あの人、あの時」。今回は小林良二記者(47)が2008年5月に起きた“珍事”を振り返る。ロッテのホセ・オーティズがやってしまった前代未聞のグラブ投げ。陽気なドミニカンがあまりのショックに半べそをかいた大失態を記した。  まるで漫画のような珍事は、今でも鮮明に覚えている。2008年5月4日に千葉マリン(現ZOZOマリン)で行われたロッテー西武戦、ロッテのオーティズがしでかした前代未聞のグラブ投げに度肝を抜かれた。  ロッテにとって0ー2で迎えた5回先頭の西武・栗山が放った一、二塁間への打球。それをロッテの一塁・ズレータが弾いた直後だった。二塁を守っていたオーティズが失速した打球に反応した。左手から素早くグラブを外す。それを右翼方向へ転がるボールに投げつけた。見事命中。まさかのプレーだった。ゴールデンウイーク中で満員御礼の場内は騒然となった。  私も少年時代の草野球で何度もチャレンジしたグラブ投げ。そのプレーが成功するのをプロ野球の公式戦取材で目の当たりにした。心が躍った。だが、笑って済まされる珍プレーではなかった。野球規則には「野手がグラブを故意に投げてフェアボールに触れさせた場合、3個の塁が与えられる」とある。グラブ投げはご法度なのだ。  恥ずかしながら、そのルールを詳しく認識していなかった当時の私は、その後の展開で事の重大さを思い知らされた。単打が三塁打になった栗山は中犠飛で生還。攻守交代後のロッテベンチはピリピリしていた。バレンタイン監督が座って肩を落とすオーティズの前に仁王立ち。指揮官から雷を落とされた陽気なドミニカンは今にも泣きだしそうな顔をしていた。  よほどショックが大きかったのだろう。結局、0ー4で敗れた試合後のオーティズは「無意識にやってしまった。必死に追い掛けてボールを捕ろうとしたら、なぜかああいう行動に走ってしまった。今でもパニックになっている」とションボリ。あまりの落ち込みように心が痛んだ。  当時の西武・黒江ヘッドコーチが「40年以上やっているが初めて見た」とコメントしていた反則プレー。12年前に起こったグラブ投げは、いろんな意味で貴重な経験になった。    ▼ホセ・オーティズ 1977年6月13日生まれ、ドミニカ共和国出身。177センチ、80キロ。右投げ右打ち。ロッキーズから2003年にオリックスに入団。1年目は33本塁打を記録。04年に退団後、米独立リーグを経て07、08年ロッテに在籍。09年から11年までソフトバンク、12、13年は西武でプレーした。NPB通算成績は821試合で772安打、135本塁打、433打点、打率2割7分1厘。

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