松井大輔、ベトナムリーグ挑戦で感じた最大の戸惑い「顔面にエルボーを食らっても…」
連載「松井大輔のベトナム挑戦記」第2回、コロナ感染者が出たことで旧正月のバカンスは中止に
多くのアスリートが人生の節目に進むべく道を決断していく。40歳を機にユニフォームを脱ぐ選手もいれば、40歳を前に新天地を求めて新たな旅路に向かう選手もいる。プロサッカー選手・松井大輔は12クラブ目となる新天地に、ベトナムを選んだ。 【画像】ベトナム挑戦の松井大輔、現地ではこんな姿 39歳が必死に練習に励んでいる実際の写真(全6枚) 39歳の今も、チャレンジし続ける松井のベトナム生活を、自らの言葉で綴る「THE ANSWER」の連載「松井大輔のベトナム挑戦記」でお届けする。第2回はついに開幕したベトナムリーグとベトナムでの生活についてお伝えする。 ◇ ◇ ◇ 皆さんお元気ですか。サイゴンFCの松井大輔です。 日本では一部地域に緊急事態宣言が発令されているということで、先行きの見えない毎日に不安を抱いている人が少なくないかもしれません。新型コロナウイルスのワクチン開発が進んでいるとはいえ、しばらくは世界的に難しい時期が続きそうです。自分自身と、そして周囲にいる大切な人を守る行動を心がけてほしいと思います。 実は、僕が住んでいるベトナムのホーチミン市でも1月下旬から感染者数が増え、2月に入ってからは都市によってはロックダウンのような状況になってしまいました。だから2月12日のテト(いわゆる旧正月)を迎えても身動きが取れない人が多く、その時は飲食店も営業していなかったので街全体が少し静かでした。 ちなみにベトナム人はビールが大好き。休みの日は道路の脇にパイプ椅子を置いて、みんなひたすらビールを飲んでいます。それから乾杯も大好きのようで、乾杯したらグラスに入っているビールを飲み干して、すぐに注いでまた乾杯して(笑)。それを延々と繰り返す明るい日常が早く戻ってくればいいなと思っています。 僕はというと、旧正月のオフ期間を利用してバカンスに出かける予定でした。でも国外はもちろん、生活している地域から出ると戻ってきた時に隔離生活になる可能性がある。日本からベトナムへ来た時に隔離生活の難しさを体感しているし、チームにも迷惑をかけることになってしまうので、総合的に考えてホーチミン市に残ってトレーニングを続けることにしました。 1月に開幕したベトナムリーグ(Vリーグ)は、旧正月による中断期間が明けて2月の最終週からリーグ戦が再開する予定だったけど、コロナ禍の影響によって日程が一度白紙に戻ってしまいました。前回も話したように感染者が出てしまった時の対応は厳しく徹底されているので、今はしっかりと感染を抑え込むフェーズを過ごしています。 そこで今回は、1月に開幕して3試合を戦ったVリーグで感じたことを中心に話をしたいと思います。