SAGA久光スプリングスが連敗ストップ パリ五輪代表・荒木彩花が両親の故郷長崎で「ブロック祭り」【SVリーグ女子】
◆バレーボール・大同生命SVリーグ女子 SAGA久光スプリングス3―1Astemoリヴァーレ茨城(30日、長崎市・ハピネスアリーナ) ■新ユニホームで3人娘がかわいい~~ポーズ【写真】 SAGA久光がAstemoにセットカウント3―1(20―25、25―19、25―22、25―13)で逆転勝ちし、連敗を「2」で止めた。持ち前のブロック力を生かして活躍したパリ五輪代表のミドルブロッカー、荒木彩花(23)がこの試合のPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた。通算8勝7敗で、順位は8位(14チーム中)のまま。 雄たけびを何度上げたか分からない。トレードマークのゴーグルと、豪快なガッツポーズで2361人の観客の視線を集めた。荒木だった。チームで決めた計14本のブロックポイントのうち、ステファニー・サムディ(26)の5本に次ぐ4本をマーク。「(Astemoの)ハイボールに対するブロックが強固でした。相手にとっていいシチュエーションでも、かなりの確率でプレッシャーをかけてくれましたし、接触率…タッチ率も含めて評価できます」。本領発揮のパフォーマンスに酒井新悟監督(55)も目を細めた。 190センチ以上の長身外国人選手2人を擁し、高いオフェンス力を誇るAstemoに対して、ひるまなかった。ターゲットを明確にしたサーブで攻め、ブロックとディグ(スパイクレシーブ)を組み合わせたトータルディフェンスで対抗。Astemoのアタック決定率を自チームの41・2%よりも10ポイント以上低い30・2%に抑え込んだ。その中心になったのが背番号「2」だ。「(デンソーエアリービーズに2連敗した)先週に限らず、今年は落としてはいけない試合を落としていて…。ですから(勝利を)絶対に逃さないことを意識していました。今日はブロックの方でいいワンタッチであったり、ブロックシャットであったり…できました」。ネット際の攻防で主導権を握り、アタックでは13打数9得点。SAGA久光の生命線でもあるセンターからの攻撃でも存在感を示した。 張り切る材料があった。父正さん(56)と母香織さん(53)が長崎出身で小学生の頃までは家族で五島や野母崎を訪れ、海辺で釣りなどを楽しんだ。長崎は今も祖父が暮らしており、応援に訪れたこの日はコートで躍動する姿を何としても見せたかったという。 「海が近かったので、昔は兄とよく釣りをして遊びました。釣りざおを折ってしまったこともあります」 連敗中の嫌な流れを振り払い、チームに活力を与え、スタンドを沸かせた「鉄腕アヤカ」のブロック祭り。コートでの「釣果」はばっちりだった。(西口憲一) SAGA久光のスターティングメンバー(第1セット)は、深澤めぐみ(21)、グレタ・ザックマリー(32)、栄絵里香(33)、ステファニー・サムディ(26)、平山詩嫣(24)、荒木彩花(23)、リベロ・西村弥菜美(24)。 【#OTTOバレー情報】
西日本新聞社