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三越が「三越コンテンポラリーギャラリー」をオープンへ。現代美術に本格進出する狙いとは?

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美術手帖

 老舗百貨店・日本橋三越本店が、現代アートへの取り組みを本格化。新たに「三越コンテンポラリーギャラリー」を3月18日にオープンさせる。  遡ること100年以上前。三越は1904年に美術文化展「尾形光琳遺品展」を開催。1907年には新美術営業部を創設するなど、美術活動において長い歴史を誇る。  今回新設される「三越コンテンポラリーギャラリー」は、その名の通り現代アートに特化したアートギャラリー。既存のギャラリーが扱う「伝統」分野は残しつつ、いまの時代に即した最新の美術を紹介していくという。  新スペースが位置するのは三越本店本館6階。面積は193平米で、空間設計は奈良美智の私設美術館「N's Yard」や「KOTARO NUKAGA」などの現代美術ギャラリーを手がける石田建太朗。外観にはグレーのステンレスを使い、内部では床に木材を使用するなど、これまでにない空間を目指す。本店の美術品フロアが大規模改修されるのは、1990年以来30年ぶりとなる。  美術営業部営業部長・太刀川俊明は、既存のギャラリーに加え「コンテンポラリーギャラリー」「茶道具サロン」「アートフレーム&ソリューションズ」によって、6階をトータルアートスペースとして展開させると説明。「これまでにない現代アートファンを取り込みたい。インバウンドの方々にも喜んでいただけるような日本文化の発信もできたら。これまでの工芸や絵画といった分野を横断できるのが現代アート。そういう場にしたい」と話す。  また、美術営業部計画担当部長・上野憲一郎は現代美術市場へ本格参入する意義について、 日本の美術品市場2460億円のうち644億円(26パーセント)を百貨店が占める という現状を踏まつつ、「三越が優れた現代アートを紹介することで、さらなるアート市場活性化に貢献したい」と意欲を見せる。  こけら落としとなるのは、「日比野克彦 Xデパートメント2020」(3月18日~30日)。開催理由として、「日比野はアートを広く世の中に広げる活動をしてきた。それは我々と共通項がある」と上野は語る。  本展では、日比野が1991年に関口敦仁、タナカノリユキとともに伊勢丹美術館で開催した展覧会「Xデパートメント 脱領域の現代美術」を参照しながら、「脱領域」を考察するものになるという。またギャラリーだけでなく百貨店内外のショーウィンドウでも展示を行い、アパレルとのコラボレーション商品も発売。百貨店の様々な場所で日比野作品と出会う機会を創出する。  今後のラインナップは「西野壮平展」(4月1日~13日)、梅津庸一キュレーション展「フル・フロンタル 裸のサーキュレイター」(4月15日~27日)など。1年間を通して、26企画を予定している。なお、初年度の売上については具体的な数字は明かされなかったものの、前年比1割増を見込み、美術営業部内での現代美術の売上比率増を狙うという。 

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