『危険なバス停』 県内243カ所 “Aランク”は45カ所 停車でできる「死角」 横浜では死亡事故が… どのように注意?
「両島」バス停もその一つ。そもそも横断歩道の脇にバス停があり停車すると、車体はほぼ必ず横断歩道にかかります。停車中のバスを追い越していく後続車もあり、歩行者は注意が必要です。 乗客: 「横断歩道を渡るときに、見えにくかったりする点は危ないと思います」 なぜこうしたバス停が数多く残っているのでしょうか。 鎌倉八郎町会長: 「50年くらい前からあった停留所です。往来も少ないということで、横断歩道は当時はありませんでした」 先にバス停があり、後から横断歩道が出来た…。山梨大学の伊藤教授も、環境が変化したのに関係機関の連携不足で、バス停周辺の危険性が見過ごされてきたケースがあると指摘します。 事故に詳しい・山梨大学(交通工学)伊藤安海教授: 「交通量が少ない時代に作られたバス停がかなり今まで残っている。バス停ごとに事業者での対応の方が適しているのか、場所によっては行政側がある程度、安全になるよう道路側に工夫したりとかそういった連携が必要だと思う」 バスは住民の大事な交通手段。町会長は、市などと相談して安全を図りたい考えです。 鎌倉八郎町会長: 「どの辺ならバス停の移動が可能かとか、もしここに存続させるなら、どういうことをしなきゃいけないか現地を見ながら検討したい」 バス会社も…。 アルピコ交通: 「バス停の利用者がいるため、バス停の撤去ではなく移設の方向で考えたい」 長電バス: 「行政や住民と現在協議中で、移設の方向で検討している」
バス停周辺に潜む危険。 伊藤教授はこれを機に歩行者側も、改めて安全に道路を渡る意識を持って欲しいと話します。 事故に詳しい・山梨大学(交通工学)伊藤安海教授: 「バスの裏側に人が歩いてないだろうと思い込んで走ってくる車も一定数いますので(歩行者も)バスが走り去って見通しがよくなってから渡るとか、工夫が必要だと思う。『危険なバス停』をきっかけに道路の状況をしっかりと把握して、それぞれ対策をとるきっかけになってくれれば」 県警本部の交通規制課にも見解を聞きました。バスの停車時は見通しが悪くなるため「歩行者はバスの停車時の横断を避ける」「ドライバーは速度を落とし、安全確認を徹底」するよう呼びかけています。