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アイラヴミー「自分を責めすぎる人に届いてほしい」音楽を通して発する想い:インタビュー

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 3人組バンドのアイラヴミーが9月30日、2ndミニアルバム『そのまんま勇者』をリリースした。本作は先行シングル「ナイフ」「ケンカしようぜ!」「そのまんま勇者」を含む全6曲を収録。アイラヴミーは今年2、3月のNHK『みんなのうた』で放送された「答えを出すのだ」が10代を中心としたリスナーからSNS等で大きな反響を呼び話題となった。さらに、3曲のリミックス曲配信やSpotifyなどのサブスク各プレイリストに選出されるなど、自身のファン以外からも支持を得る事となった。“そのまんま生きる” がテーマとなった本作に込められた想いや現在の心境について、そして「自分らしさを大切に」というアイラヴミーの音楽の核となる部分など、さとうみほの(Vo/Gt)に話を聞いた。【取材=平吉賢治】

自分を責めてしまう方々に届けたい曲

――シングル「答えを出すのだ」リリース時期あたりからコロナ禍となってしまいましたが、その間いかがお過ごしでしたか。  みんながたいへんな状況ですが、自分と向き合うということに関してはいい時間だと思う部分もあります。何より自分が気づいたのは、コロナ禍になって未来がわからない不安があったんですけど、そもそも今まで未来がわかったことって一度もなくて、未来に対しての不安は常にあったなと思いました。ということは、何が何でも自分の意思や考え方ひとつで未来はつくれるし、未来は自分でつくっていくものだと思いました。 ――本作収録曲「答えを出すのだ」は、「自分らしく生きよう」という部分が主軸となるところでしょうか。  そうです。自分らしく、答えを出すこと、自分に問題を出すことの怖さと…でも、それをやった時の世界の見え方が変わる感じ、未来は自分でつくっていくものという、アイラヴミーの中で初めて未来を意識した曲でもあったかもしれないです。 ――本作タイトルトラック「そのまんま勇者」は、どんなことを歌った楽曲でしょうか。  「そのまんまの自分を生きるってどういうことなのか」と、自分なりの答えを一つ出した曲です。 ――歌詞の<この世はいろんな人がいるから 正解だらけで迷っちゃうんだよ>という部分は、どのような想いから出てきたのでしょうか。  やっぱりバンドをやるとかもそうですけど、自分で何か作品を作って世に出す、自分次第でどこにでも行けるし、どこにも行かないというのがまずありまして。例えば仕事でもそういうのはあると思うんですけど、「もっとこういう曲を作ったら?」とか、「もっとこういう風に生きたらいいんじゃない?」とかアドバイスをしてくれる方はいっぱいいて。どれもその人それぞれの正解だから「そうだね!」と思って、全部やってみるんですけど、なかなか自分に合わなかったり、どれも正解だからと信じ込みすぎると逆に自分の中の「これだ」と信じる気持ちや自分の信念がなんだったのかわからなくなっちゃったことがありまして。  そうなった時に、正解ってないなと。みんながみんな答えを出していってるだけで、それを頭ではわかっていたつもりでも心ではわかっていなかったみたいで惑わされちゃって…そんな中でポロっと出た歌詞の部分です。 ――「そのまんま勇者」の歌詞からもう一点、<強い私も弱い私も 両方私だねって笑える勇気>という部分は非常に大切なことかと感じました。  そこはこの曲で一番言いたいことかもしれないです。 ――逆に、「強い私も弱い私、両方私だと笑うことができない」という場合はなぜだと思いますか。  弱い自分を受け入れたくないからだと思います。例えば「こんなダメな自分いらない!」って思っちゃうとか。私は「こんな自分、価値なんてない」って思っちゃうこともあるタイプで(笑)。だから自分で自分をいじめちゃう癖があるみたいで、失敗しちゃった時や、もうちょっとできたはずと思った時に「何であなたはみんなみたいに上手にできないの?」とか、みんなと自分を比べちゃって。「そんなできないならそんな自分いらないよ!」と、どうしても自分を責めちゃう時に、強い自分の時だったら胸を張れるんですけど弱い自分になった時も「それも私だよね」って笑えたらいいなと思って書きました。 ――そこはアイラヴミーの“ダメンタル三部作”でも肯定していた部分で、そこから発展していると感じます。  その通りだと思います! ――ダメな自分をさらけ出すのは勇気が要ると思います。さとうさんはダメな自分も受け入れている?  できません(笑)。できないから曲にして、そうなりたいなという気持ちを作品にしているし、もっと言うと、私に似た悩みを持った方々、自分を責めちゃう方々にこの曲は本当に届けたいです。結局自分を助けることって自分しかできないと思うんです。でも、助けるきっかけ、ちょっとの添え木みたいになれたらすごく幸せで、それが一番やりたいなと思っています。一緒に場所とか生きているところは違うけど、音楽で繋がって一緒に自分を肯定して「こういう自分も自分でいいよね!」って言えたらいいなというのが一番今作では強い想いです。 ――聴く方の添え木になっているという部分は、各方面からの反響からうかがえます。特に10代の方などから共感の声が様々な形で多く寄せられています。これを受けてどう感じますか。  一番届いて欲しいのが「自分を責めすぎちゃう人」なんです。届いたことが言葉になって、感想として私達に返ってきた時に一番「生きててよかった」と思うんです。自分を救うためにまず曲を書いて、それが誰かに聴いてもらって、その誰かが「心が救われました」と言ってくれたことによってこっちが救われるんです。自分のためにやっていたことが誰かのためになるし、誰かのためにやったことが自分のためになるというのを凄く感じる瞬間です。一番幸せな瞬間かもしれないです。

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