キッツ、新工場で黄銅棒の生産性向上へ。10億円超の利益目指す
キッツは15日、オンライン会見を開き、堀田康之社長が子会社で黄銅棒大手のキッツメタルワークスについて「10億円以上の営業利益の安定的な計上に向け、新工場の生産性をこの1~2年で向上させたい」との考えを示した。 同社は一昨年、総額55億円を投じて、本社工場内に新工場となる第7工場を竣工し、稼働を開始。押出機など最新鋭の設備を新規導入し、生産性向上を図っている。「原価の8割強は材料費なので、歩留まりをいかに向上させるかが鍵となる」(堀田社長)。 当初は昨年度にフル操業となる予定だったが、コロナ禍で受注量が減少し、十分に歩留まりを高められなかった。「ただ、足元は生産水準が回復している。この1~2年が勝負になる」と堀田社長は説明する。 また、次期社長の河野誠常務はバルブ事業について「海外売上高比率を40~50%へと伸ばしていきたい」と強調。重点地域として北米、アセアン、中国を挙げ、「北米では工業弁に加えて汎用弁も伸ばしたい。アセアンではハイエンドに加えて、マレーシアのユニメックとも連携してボリュームゾーンを伸ばす」と述べ、地産地消をベースに海外売上高を拡大する方針を示した。