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60超えだからこその働き方を切り開く 全世代の女性に希望をつなげるロクマルたち

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 「年金額の少なさにびっくり」「退職勧告にがっくり」。そんな逆境を乗り越えて、60代からの「希望につながる」働き方を切り開いている人たちを紹介します。取材は横浜市で60歳からの仕事探しをサポートしているNPO法人「ロクマル」。高齢者でもシニアでもない60歳超え世代を「ロクマル」と呼んでいます。

年金10万円、毎月5万円も足りない!

 横浜市戸塚区の島津直子さん(68)はシングルマザーで一人息子を育てあげた。図書館司書、貿易会社事務、英語学校総務。グループホーム事務、飛行機部品メーカー資材部……。いずれも正社員で、65歳定年を迎えるまで働き続けた。  定年直前に地元の年金相談センターで年金を算出してもらった。介護保険や国民健康保険料を差し引いた額は、ひと月10万4755円。愕然とした。「これではやっていけない」  島津さんの生活費、税金や保険料、人間ドックの費用……。月々必要なお金は約15万円。趣味の旅や映画、美術館入場料を加えると、毎月5万円も足りない。

フルタイムじゃなくていい 笑顔と声かけに絶賛

 まず、求人情報のチラシで見つけた地元の旅館で室内清掃の仕事に就いた。チェックインまでに清掃を終わらせることができず怒られてばかり、すぐに辞めた。  落ち着いて考えてみれば、あと5万円稼ぐには、週5日フルタイムで働かなくてもいいんだ。新聞の求人チラシと、戸塚区で開催していた「ロクマル」の求人フェアで、二つの仕事を見つけた。  一つは自宅から徒歩5分、戸塚駅前のホテルで週3回、朝食のフロア担当(パート)だ。ご飯の補充量を見極められずお客さんに平謝りしたこともあった。そんな失敗の連続だったが、副支配人は島津さんを絶賛する。23歳の男性の朝食アンケートには「試験で緊張していましたが、島津さんの笑顔と優しい声掛けで緊張がほぐれました」。

ダブルワークでゆとり ボランティアも勉強も

 もう一つの仕事は、清掃が主な業務のマンション管理代行(派遣)。自分の都合に合わせて1日3時間、最多で月6日働く。  この二つの仕事の掛け持ちなら、以前からやっていた外国人観光客をシャトルバスに案内するボランティアを続けられる。目指す通訳案内士の勉強もできる。ダブルワークで、月9万円、年金と合わせて手取り19万円余り。貯蓄にまわすゆとりも生まれた。  ロクマルが主催するクイーン2018に島津さんは選ばれた。島津さんは「年金額の少なさに『とにかく働かなくちゃ』と、テンパってしまった。定年後、やりがいのある仕事を続けられることで、国内外への旅にも出られます」と話している。

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