【最後の雄叫び】ビッグキャットのスーパーテスト「ジャガー Fタイプ R75」英国製スポーツクーペに別れを告げる
「R75」の最終テスト、ザクセンリンクサーキットの周回に移ろう。冒頭で述べたように、「FタイプR」は2014年のスーパーテストでは、レーシングラインを追従するのではなく、レーシングラインの上を飛んでいた。そして、やはりすべての「XKR-S」より2秒近く速かった。しかし、競争相手からは大きく離されており、575馬力の「M6クーペ」だけがある程度ついていくことができた。そして10年後?
正確さよりも楽しさ
最初のウォームアップラップを終えて、「Fタイプ R75」が精密な口径や剃刀のようなハンドリングからはまだ遠いことは明らかだ。それでも、このエレガントなクーペはそれなりに輝いている。2014年の550馬力の「R」と比べると、タイヤ(フロントとリアでワイド化)とサスペンションの改良が大きなインパクトを与えている。時間のかかるドリフトを避ければ、不完全なステアリングにもかかわらず、ジャガーはコースを正確に周回する。タイヤとブレーキは何周しても音を上げないため、安定したタイムを刻むことができる。サスペンションはもう少し硬くてもよさそうだが、「R75」は今や「アストンマーティン ヴァンテージ F1エディション」に肉薄する性能を持っている。
高速ラップは常に楽しいものだ。全輪駆動にもかかわらず、オーバーステアは緩やかなスライドからフルアングルまでほぼ無限に変化させることができる。エンジンはスロットルによく反応し、トルクはコントロールされている。そして、2周目と3周目にピレリタイヤのピークを完璧に利用すれば、この「Fタイプ」はまたしてもハイラップタイムを叩き出すだろう。それがどこから来るのかを知っていれば、それほど悪くはない。 価格は?フル装備の「R75」は134,300ユーロ(約2,283万円)と決して安くはないが、それでも妥当な位置にある。この価格であれば、より優れたドライビングダイナミクスを見つけることができるかもしれない。これ以上バランスの取れたエンターテイナーはいないだろう。
結論
この最後のICE「Fタイプ」であっても、この間違いなく美しいジャガーをドライブすることには、レーストラックの上でも外でも、エリート主義的でエレガントで優れたものがあるという事実は変わらない。サヨナラ、Fタイプ!
Guido Naumann
【関連記事】
- メルセデス・ベンツのインテリアをスタイリッシュにグレードアップする
- 【世界最速の電気自動車】日本製電動ハイパーカー「アスパーク SP600」が時速約440kmを記録し世界最高速を樹立
- 10000回転、600馬力超のF1エンジンをポルシェ930ターボにドッキング!「TAG Championship by Lanzante」ポルシェ 911(930)ターボのレストモッド登場
- アウディのカルトスポーツエステートRS4の25周年限定車「Audi RS4 Edition 25 Years」に初試乗
- 【このシューマッハの550なんぼ?】日本にあったシューマッハの私有車「フェラーリ 550 マラネロ」がオークションに出品された その落札想定価格は?