スリップ事故・高速で立ち往生・特産品にも深刻な被害…“今季最強”寒波 各地で大雪
強い寒波がもたらした大雪によって、10日は、各地でスリップ事故が多発、立ち往生も発生しました。 【画像】スリップ事故・高速で立ち往生・特産品にも深刻な被害…“今季最強”寒波 各地で大雪 北陸自動車道で、午前4時すぎ、大型トレーラーがガードロープに衝突する事故が起きました。雪でのスリップとみられます。約100台の後続車が行き場を失いました。NEXCO東日本からは、食料や飲料水、携帯トイレなどが配られる事態となりました。立ち往生は、約6時間、続きました。 この冬、最強にして、最長となる寒波の影響は10日がピーク。山形県米沢市の積雪は、平年の2倍を超えました。山形新幹線は、除雪作業が難航したため、始発から運転を見合わせました。在来線にも影響が出ました。
仙台市では、道路を歩いていた70代の女性がタクシーにひかれ、亡くなりました。当時、路面は凍結していて、女性は転倒したとみられています。 岐阜県内では、午前中だけで、320件のスリップ事故が起きました。 北陸や東北など、本州の日本海側を中心に今シーズン最大の積雪を観測しています。普段、この時期、あまり雪が降らないところでも雪が降りました。 名古屋市では、この冬、初めての積雪。1センチ以上、雪が積もるのも2年ぶりです。 事故も相次ぎました。 車3台がからむ追突事故。最後尾の運転手によりますと、スリップによる玉突き事故だったそうです。 京都市でも、今シーズン初めて、雪が積もりました。 オーストラリアからの観光客 「雪でさらに魅力が増しました。期待通りで楽しんでいます。得した気分です」 福岡でも、この冬、初めての積雪となりました。
災害級の大雪となっている青森。除雪も排雪も追いついていません。 住民 「青森に来て60年になるけど、初めて。道路の除雪・排雪が入らない。60年いたけど、初めて」 特産品のりんごにも深刻な被害が出ています。 弘前市の農園を訪ねると、枝が折れ、幹が割れてしまった木もありました。 りんご農家・工藤昌弘さん 「通常、上に枝がある状態が、重さで両方下がっている。雪が乗ったら下ろしに来たりするんですけど、一気に今回、降ったので、作業が追いつかない」 去年と比べると、今年の雪の多さは一目瞭然。でも、原因は、それだけではありません。 りんご農家・工藤昌弘さん 「積雪量が多かった。そのあとに雨が降って、スポンジが水を吸ったような状態。かき氷の固まったのが乗ってるような状態」 まだ、農園全体の3割ほどしか見回れていないのに、20本ほどの木に被害が出ていました。これ以上、枝が折れないよう、雪をどける作業に追われています。
雪は被災地にも。 輪島市の仮設住宅に暮らす宮坂勝一さん(67)。国が用意した除雪機を、今回、初めて使います。 仮設住宅は、舗装されていない場所が多く、除雪機が入れないところもあるので、手作業での雪かきも欠かせません。住人ら、総出で取り組みます。 谷内信子さん(78) 「(Q.自宅とは違うか)自宅は私のところだけでいいもんね。ここはほかの人の、できない人もいるから」 いよいよ、宮坂さんの出番。たまっていた雪が、どんどん飛んでいきます。 宮坂勝一さん 「仮設で集まった人たちで、みんなで共同でするしかない」
テレビ朝日