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七夕に「運命の人」と出会っちゃうウッソみたいなホントの話。後編【女子鉄ひとりたび】5番線

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元祖鉄道アイドル、今は「鉄旅タレント」として鉄道をアツく語る、木村裕子が日本各地の魅力的な路線を紹介する“女子鉄ひとりたび”(『女子鉄ひとりたび』著 木村裕子より)。今回はとある七夕の日に訪れた“できすぎたくらい”運命的な男性との出会いと、衝撃的なエピソード。その後半をお届けしよう。 七夕に「運命の人」と出会っちゃうウッソみたいなホントの話。後編【女子鉄ひとりたび】5番線 ■このあたりはぜんぶ「俺の庭」?  終着駅のケーブル八幡宮山上駅は、古風なコンクリート建築。  嬉々としながら駅の写真を撮影する私に、朝の散歩中と思しき60代くらいの男性が、 「姉ちゃん。旅行で来たん? 良かったら八幡を案内すんで~」と声をかけてくれた。  その男性、見るからに優しそうなうえに、博識そうな雰囲気。ラッキー!とためらわず、このあとの行き先を告げると、辻さんと名乗られたこの男性は、「このあたりは全部俺の庭やから」と案内に連れてってくれた。  世間話をしながら石清水八幡宮の境内に入ると、竹藪の中にエジソンの碑が建っていた。なぜここにエジソン?と不思議な顔をする私に、辻さんは逸話をあれこれ話してくれる。  電球のフィラメントを開発するエジソンが、良質な素材を求めて世界中の竹で試したところ、この一帯の竹が一番丈夫で長持ちしたという。石清水の竹が世界の発明王・エジソンの研究にも寄与しているというのは意外に感じられた。ひとりなら素通りしていたこの場所が、辻さんのお陰で特別なものとなる。  参拝して下山しているとき、すれ違った女性が「おはようございます」と声をかけてくれた。  どうやら辻さんの知り合いらしい。すると辻さんは、 「俺の隠し子やねん。さっき20年ぶりに再会して」と私を紹介してくれた。この関西ノリ、大好きだ。  次に、日本で唯一の航空安全祈願のある「飛行神社」へ。  飛行原理や固定翼の原理を研究していた、二宮忠八(にのみやちゅうはち)氏が私邸に創建したというこの神社。ギリシャ風の拝殿で、境内には自衛隊の戦闘機のエンジンや、ゼロ戦のプロペラが展示されている。  おみくじも変わっていて、引いたものを紙飛行機の形に折って飛ばすという「神飛行機おみくじ」があった。空の安全を願う航空業界の方々も多く訪れるとのこと。鉄道のみならず乗り物全般が好きな私にとっても、見逃せない神社だ。  最後は、壁に願いを書くとご利益があるという「らくがき寺」(単伝庵(たんでんあん)。祈願料として300円を奉納した参拝客は、大黒庵という、お堂の壁に誰でも自由に願いごとを書き込むことができる。神聖なる建物にサインペンで堂々と落書きをしてもいいなんて。壁には、イラストや相合傘などがギッシリ書かれていた。  ここでふと、朝の京橋駅で短冊に書いた内容を思い出す。  そうか! 今、隣にいる男性、この辻さんこそが私の彦星だ。 「京阪で運命の彦星と出逢えました。ありがとうございました」と、お礼を込めて書き留めた。

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