重松清の名作「きよしこ」が安田顕主演でドラマ化決定 菊池風磨は編集者役で出演
重松清氏の小説「きよしこ」がNHK総合にて安田顕主演で単発ドラマ化することが決定した。原作は吃音の少年を描いた重松氏の自伝的小説であり、主人公・白石清役を安田顕が務めるほか、白石の担当編集者・野村をSexy Zone・菊池風磨が演じる。同ドラマは2021年3月20日(土)夜9:00-10:13に放送予定。 【写真を見る】菊池風磨、「バベル九朔」での高地優吾との“仲良し現場2ショット” ■あらすじ 小説家の白石清(安田顕)の元に吃音の息子を持つ母親から「“吃音なんかに負けるな”と息子を励ましてもらえないか」という手紙が届いた。白石は幼い頃に思いをはせ、担当編集者の野村(菊池風磨)に「個人的な話を書かせてほしい」と告げる。先輩編集者の室井(吹越満)はその言葉の意図を察していた。 実は白石は少年時代から吃音を抱えており、自分の名前「きよし」さえつっかえてしまうほどだったのだ。父・賢一(眞島秀和)の仕事の都合で何度も転校をし、自己紹介の度にクラスメイトから笑われる経験もしていた。 母・曜子(貫地谷しほり)からクリスマスプレゼントに何を欲しいか聞かれた時も、本当は魚雷戦ゲームが欲しかったのに、“ぎ”で始まるために言いだせず、「飛行船でいいのね」と念を押されても答えられない。 友達にも家族にも思っていることを言葉にして伝えられないきよし。本当はなんでも話せる友達が欲しかった彼にとっては聖歌「きよし この夜」を「きよしこ の夜」と勘違いして想像した“きよしこ”が理想の友だちであり、いつか子ども部屋の窓をたたいて現れてくれないかと空想をふくらませていた。 しかし現実のきよしのクリスマスは、子ども会で意地悪をされ、家では父親から「飛行船」をプレゼントされる、悲しい思い出の日となってしまった。思っていることを伝えられないもどかしさに苦しむきよしだったが、そんな彼の前になんと想像上の友達“きよしこ”が現れる。 同ドラマでは表題作「きよしこ」のほか、孤独な“おっちゃん”(千原せいじ)との交流を描いた「どんぐりのココロ」、好意を寄せてくれる地元の女子大生(福地桃子)とも家族とも離れた東京への進学を選ぶ決意と旅立ちを描いた「東京」の3編を中心に、大人になった白石がいまだ吃音を抱えながらも妻の早織(西田尚美)との温かい生活を営む中、一冊の本を書き上げるまでを描く。