日本一の「高さ186m」からの超ダイナミックな放水! 夏の「立山黒部アルペンルート」と「黒部ダム」の絶景コース
雪解けにより交通が可能となる、4月から11月末までの期間にて観光できる黒部ダム。日本一の高さを誇る、えん堤からの放水はまさに圧巻で、その迫力と風によって運ばれてくる水しぶきが夏に相応しい爽快感を演出してくれる。 ■【画像】立山黒部アルペンルートで出会える「絶景と特別天然記念物・ニホンライチョウ」
■交通機関を利用して立山黒部アルペンルートへ
黒部ダムまでは、長野県の扇沢駅、富山県の立山駅、どちらからもアクセス可能。扇沢駅はトンネルを走る電気バスで16分と、ダムまでアクセスしやすいが、おすすめは立山駅から立山黒部アルペンルートを回り、最後の締めに黒部ダムを観覧するコース。黒部ダムを最終目的地に設定することで、立山の雄大な自然を満喫しながら、より黒部ダムへの期待感が高まる。 初めに立山駅からケーブルカーに乗り、美女平駅で高原バスに乗り換え。高原バスは目的地の日本最高所の駅「室堂」まで50分と乗車時間はやや長めだが、徐々に視界が開け見えてくる、青い空に切り立つ立山連峰を眺めているとあっという間だ。 室堂では「みくりが池」や「血の池」まで散策道があり、運がよければ草むらの中の雷鳥に出会えるかも。室堂は夏でも20℃に到達しないため、軽装で快適に散策できるが、長袖の着用をおすすめする。
■いよいよ黒部ダムへ
室堂で自然散策をした後はトロリーバスに乗り、大観峰駅からロープウェイに乗り換え黒部平を目指す。なお、ロープウェイからは黒部ダムの貯水湖となっている黒部湖を眺められる。 黒部平駅でケーブルカーに乗り込み、いよいよ黒部ダムへ。長いトンネルを抜けると黒部湖に到着だ。
■日本一の高さを誇る黒部ダム
黒部ダムの魅力はなんと言っても、さまざまな角度から見られるダイナミックな放水。日本一の高さを誇るえん堤の上を歩くと、水しぶきを浴びながら、真上で放水を眺められる。会話が聞こえなくなるほどの轟音は、ぜひ一度体験してほしい。 ダムのほとりにはレストハウスや展望台、展望広場などがあり、えん堤の上とはまた違った景色が楽しめる。レストハウスでは、アーチ上の白飯にせき止められているカレーが特徴的な「ダムカレー」が味わえ、目の前の黒部ダムを眺めながらダムカレーを味わうのも楽しみの一つとなっている。 黒部湖の遊覧船や展望広場の特設会場では、黒部にダムが建設された理由や建設までの道のりが知れる。多くの犠牲が払われ、力を尽くした先人たちの功績によってこの大自然の中に人々の生活を支えるダムが建設されたことを知ると、敬服と感謝の念を抱かずに黒部ダムを見ることはできないだろう。 1963年に開業した黒部ダムは、来年60周年を迎える。春には雪の回廊、秋には紅葉と季節ごとの見どころも多いが、猛暑の続く夏にこそ美しい緑と涼しげでダイナミックな景色を楽しんでもらいたい。 ●黒部ダム・住所 富山県新川郡立山町芦峅寺 ・電話 0261-22-0804(株式会社関電アメニックス くろよん総合予約センター) BRAVO MOUNTAIN編集部 登山、スキー、キャンプなど、幅広いジャンルの外遊びに精通した多彩なライター陣が贈るアウトドア情報サイト『BRAVO MOUNTAIN』(ブラボーマウンテン)双葉社刊行のスキー誌『BRAVOSKI』やアウトドア誌『soto』の厳選記事も掲載。人気の山域紹介や注目ギアの使い方など、山にまつわる魅力溢れたコンテンツを展開します。
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