上野樹里「監察医 朝顔」14話。お父さん、おかえり!孤独編完結
上野樹里主演のドラマ「監察医 朝顔」。2019年に放送された続編的新作で月9史上初の2クール連続放送されます。認知症を自覚していた平(時任三郎)が家に帰ってくることに。少しずつ前に進み始めた朝顔たち。12月21日放送分から始まった新章・孤独編は今回の14話で完結します。
「お父さんはお父さん」
朝顔(上野樹里)は1週間の休みをもらい、娘のつぐみ(加藤柚凪)と仙ノ浦へ向かう。 出発前に「今から行く」と伝えていたというのに平(時任三郎)は 「どうした、急に」 「遊びに来ちゃった」 笑顔で返す朝顔の胸中は複雑だ。家じゅうにメモが貼られ、その中には自分の名前と生年月日が書かれたものまであった。こんなふうに変わっていく親を見るのは辛い。 朝顔は祖父(柄本明)が入院する病院へ。 「じいちゃん、歯、調べるね」 「調べてくれるか。よかった。朝顔、ありがとう。ありがとう。本当にありがとう」 祖父から預かった歯をきちんと調べ、そしてどんな結果になろうとも祖父にはお母さんだったと伝える。朝顔はそう心に決めていた。 平は自分が認知症かもしれないことを自覚していた。朝顔が心配していることも分かっていた。 「時間切れかな」 行きつけの食堂のおかみの美幸(大竹しのぶ)の前でぽつり、呟く。 美幸は身のまわりのサポートは自分がする、なんなら一緒に住んでもいいんだし……と引き止めるが、平の答えは「そこまで迷惑はかけられない」だった。 その夜。 平は朝顔に自分の気持ちを話す。 「父さん、朝顔たちに迷惑かけたくないんだ。でも絶対かけることになる。これから先もっともっと迷惑かけることになるんだ」 「そうかな。迷惑だって思わないよ。だってお父さんはお父さんだもん」 朝顔の素直な言葉。「帰ろうかな」と言う平の目は潤んでいた。
「みんなおかえり」
こうして神奈川の家に帰ってきた平。クリスマスの日には桑原も出向先から帰宅した。 美幸を通して母の同級生からもらったカセットテープに皆で耳を傾ける。ラジカセから流れる母のピアノ演奏。久しぶりに家族全員が揃う。