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10月ロイター企業調査:設備投資、半数で計画割れ、輸送機械下振れ目立つ

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ロイター

清水律子 [東京 14日 ロイター] - 10月ロイター企業調査によると、今年度設備投資は5割の企業で当初計画を下回る見通しであることがわかった。中でも自動車関連では8割近い企業で下振れとなっている。菅義偉政権が力を入れるDX(デジタルトランスフォーメーション)投資では増加方向との回答が6割超を占めたものの、「計画はない」との回答も約3割を占め、意気込みには温度差もみられる。 この調査は9月29日から10月8日に実施。485社に送付し、回答者数はおよそ245社程度。 <設備投資の先送りが鮮明に> 今年度の設備投資については、当初計画より「やや下振れ」が40%、「大幅に下振れ」が12%で、下振れとの回答が計52%となった。製造業が58%、非製造業が44%と、製造業の方が下方見直しの傾向が強く出ている。 特に、輸送用機器の77%、精密機器・その他製造の93%が下振れと回答している。 「需要減退により増強計画を遅らせている」(化学)など需要減に対応した見直しのほか、「まずは手元資金が大切」(小売)、「必要最低限まで圧縮している」(輸送用機器)など、投資より資金繰りを優先する回答もみられた。 一方、「シナジーが見込める魅力的なM&Aが適価で複数遂行できそう」(卸売)など、チャンスととらえて投資を増やす企業も出ている。 菅内閣が進めようとしているデジタル化の鍵となるDX投資については、65%が「増加させる方向」と回答した。ただ、一方で、「投資計画はない」も29%となった。企業からは「IT投資は増加するが、DXに当たるかどうか不明」(輸送用機器)や「投資計画を現在策定中」(鉄道)などの声が出ていた。 <女性管理職、引き上げ余地も限定的> もうひとつ、菅内閣が力を入れる最低賃金の引き上げに関しては、29%が「今後引き上げる予定」と回答したものの、32%が「すでに引き上げている」、29%が「引き上げる予定はない」と回答しており、3分の2は、引き上げる計画がないという回答となった。 「女性活躍」は安倍晋三前政権が目玉政策のひとつに掲げたが、管理職における女性比率は「1―10%未満」との回答が7割となり、2020年までに30%に引き上げたいとしていた目標からは程遠い現状となっている。 どの程度まで引き上げる余地があるかと言う質問に対しても、「10%程度」がおよそ5割で、政府目標の「30%程度」は1割にとどまるなど企業の意気込みも高くない状況が続いている。そもそも、女性社員の数が少なく「女性活用の必要性は認識しているが、該当する人材が不足しており、容易ではない」(鉄鋼)という。一方で「管理職登用に男女の違いはなくなったが、希望する女性は多くない」(機械)との指摘もある。企業では「女性社員に対し、管理職を目指す意識を高めていく」(小売)という動きもみられた。 (清水律子 グラフィクス作成:照井裕子 編集:石田仁志)

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