阪神・才木 自己最多更新12勝!トップ菅野に1差 8年目で初の規定投球回到達!気迫6回0封「ゼロでいけたのはよかった」
「ヤクルト0-6阪神」(7日、神宮球場) 目の前の打者を全力でねじ伏せるだけだった。使命はチームを勝利に導くことだけ。粘りの投球でスコアボードに「0」を並べ続けた阪神・才木。6回8安打無失点で先発投手の勲章でもある規定投球回にも初めて到達し、神宮初白星で自己最多を更新する12勝目を挙げた。 【写真】緩んだ口元 ご機嫌ぶりを隠し切れない岡田監督 「何とか最少失点で毎回いけるようにと思っていたので。ピンチになってもゼロでいけたのはよかった」 連勝中の勢いを止めるわけにはいかない。4点の援護を受けた初回。先頭の西川に右前打を許したが、続く長岡の初球で飛び出した西川を梅野が見逃さない。一塁へ矢のような送球でタッチアウトに仕留めた(記録は盗塁死)。これで初の規定投球回に到達。女房役の支えもあり、ヤクルトに流れを渡さなかった。 開幕から先発ローテの一角を担ってきた右腕。ピンチを背負っても全く動じない。二回は1死満塁のピンチを背負うも無失点。四回は無死二塁となったが要所を締めてホームを踏ませなかった。 再びのピンチは五回だ。2死からの連打で一、二塁。勢いに乗せないためにもギアを上げた。迎えた宮本にフルカウントからの7球目、外角寄りに直球を投じて空振り三振。「何とかそこで粘ってゾーンで勝負できてよかった」。勝利投手の権利をつかむと、グラブを強くたたき、ほえて感情を爆発させた。 入団後初めて1年間、先発ローテを守ろうとしている今季。夏場には、今まで感じたことのない疲労感があったと振り返る。「腹圧が弱いなとか、神経伝達が遅いなみたいなのを感じる。そういうのを来年とかに生かせればいいかな」とさらなる成長への課題も見つかった。 レギュラーシーズンも残り17試合。勝利数はリーグトップの巨人・菅野の13勝に1差と迫る。最多勝も視界に捉えるが「1試合1試合が勝負なので。自分のピッチングができるように頑張ればいいかな」と才木。逆転Vへ向けて、マウンドで躍動し続ける。