南房総でワーケーション 環境省 補助事業(千葉県)
商品化へモデルツアー
南房総国定公園や海山の自然環境を生かし、仕事と休暇を両立させた「ワーケーション」のツアー商品を開発しようと、26~29日の3泊4日でモデルツアーの実証実験が行われた。ライターやメディア関係者ら6人が体験し、商品化に向けた一歩を踏み出した。
環境省の「国立・国定公園への誘客の推進事業」に採択された補助事業。房日新聞社を実施主体に、登山アプリ・WEBサービス「YAMAP」、クラブツーリズム、JR東日本千葉支社、自治体や地域内の事業者と協働でモデルツアーを醸成する。
ワーケーションとは、ワーク(働く)とバケーション(休暇)が融合した造語で、長引く新型コロナウイルスの影響を背景に自然豊かな地方での新しい働き方として注目を集めている。
今回のツアーは、館山市大賀のホテルファミリーオ館山を宿泊拠点とし、同市の北条海岸や西岬の海岸線、南房総市の伊予ヶ岳などでの海山のプログラムを地域の体験事業者が提供。早朝はヨガ、日中は仕事の時間を取りながら、スポーツ自転車に電動アシストが付いた「e―Bike」やシーカヤック、ハイキングなどさまざまなアクティビティーを体験した。
参加したライターの小林未歩さん(28)は、「南房総はアクセスの良さが何より魅力。本格的なアウトドアやまちの人と触れ合うローカル体験など、ワーケーションに向いていると感じた」。YAMAP取締役の高橋勲さん(39)は、「海、山、道と自然のバランスに優れた南房総を体感できた。ワーケーションは何度も通うので、地域とのつながりも大切。来年度の商品化に向け、さらに内容を詰めていきたい」と手応えを語っていた。