パルコとウエルシア薬局に学ぶアプリ活用 ユーザーとの接点をアプリで作るには?
来店前、来店中、来店後のアプリの役割
――パルコの「POCKET PARCO」では、来店前、来店中、来店後でユーザーとどのような接点を持っているのか、教えてください。 林: 来店前、中、後で、大きく分けて5つの接点があります。これらの接点でよりユーザーとコミュニケーションを図るために、アプリ内では2つのインセンティブを用意しています(100コインで1ポイント(1円相当)に交換可能)。
・ポイント ・ポイントと交換できるコイン
まず、来店前には、パルコに入っているお店のブログ記事が閲覧でき、「クリップ」というお気に入り登録機能で、記事をクリップすると10コイン貯まります。 来店中は、店舗内でGPSをオンにした状態でアプリを起動してチェックインすると、100コイン貯まります。また、チェックインすると「歩数計と連携しますか?」というポップアップが表示され、スマートフォンの歩数計と連携することで歩数カウントが始まり、館内で500歩達成すると500コイン付与されます。アプリ決済などでお買い物をすると金額に応じてポイントが付きます。 来店後には、ショップ評価があり買い物体験を☆(星)の数で評価してもらえると、100コイン貯まります。 このようにインセンティブを活用しながら、お店とお客様のマッチングをより高めていきたいと思っています。また、お客様のアクションに応じたポイント(コイン)付与が、ロイヤルティ向上につながっていると感じています。 ――ウエルシアでは来店前、来店中、来店後でどのようなアプリの使い方をしているのか教えてください。 清田: 来店前には、クーポンやキャンペーン告知を実施しています。たとえば「該当商品を買うとTポイント20%還元」といったキャンペーンなどです。こういった情報をアプリのバナーやクーポン画面に表示させて来店意欲を促進させています。 来店中は、買い物に応じたポイント付与はもちろん、「お得な商品で買い忘れはないか」の確認として、アプリを使っていただいているお客様もいるようです。来店後は、購買履歴やポイントの付与、ポイント還元の履歴を見ることができる仕組みになっています。 来店前、中、後で使い分けられるまでは、アプリは進化できていないといえるかもしれません。