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「障害者は稼がなくていい」と誰が決めた? 都内1位、つくりあげた「稼げる福祉施設」

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弁護士ドットコム

知的障害の男性「僕の貯金は327万円です」

ラベル貼りに関して「エース」を自称する男性利用者のヒロさん(30)は、2019年に法人内の別のB型から「チャレンジャー」に昇格移籍した。時給は500円から650円に(A型と異なり、B型事業所の利用者には最低賃金は適用されない)。 趣味は貯金だ。「100才になったときのために、銀行でいっぱい貯めています。327万円以上持ってます」と一桁台まできっちり答えてくれた。 休んでいるよりも「働いているほうが楽しい」。さらなる昇給を目指すという。 グループホームでは好きなDVDを見て、毎日午後9時54分きっかりに眠る。「クレヨンしんちゃん」のDVDも自分のお金で買った。「床屋さんも全部自分のお金。カットとシャンプーで3300円」。声に自信を感じる。 チャレンジャー開設3年目で入所したマリさん(49才)の月給は約11万円。特別支援学校を卒業して初めてもらった給料は1万円だったという。 仕事の手を休めて取材に答えてもらっていたが、気もそぞろ。インタビューが終わるとダッシュで仕事に戻っていった。 ●最初から工賃が高いわけじゃなかった 1987年の開設当初から「稼げる施設」では決してなかった。 「90年代に、バブルがはじけて、クリーニング屋やパン屋などで働いていた障害者が真っ先にクビを切られ、うちに入ってきました」 お店でもらっていた10~15万の給料が、チャレンジャーに来て、一気に1~2万円までダウン。同じ頃、市内に別の大きな福祉施設ができて、利用者の多くが去っていった。 「利用者獲得のためにも、働くことに特化した作業所という特色を出すことにしたんです」。新人職員だった新堂さんに「給料5万円」実現のミッションが厳命された。 「仕事なんて何でもいいから利用者の手が動いていればいい」という感覚がまだ業界にあった時代だったと当時を振り返る。 上述の改善を取り入れ、1997年に平均工賃5万円を達成し、今に至った。

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