ビールだったら回収騒ぎ? PC周辺機器メーカーがパッケージの誤記を気にしない理由
パッケージ表記ミスを気にしない「雑」な業界?
なお今回のビールのようなパッケージの表示ミスは、PCの周辺機器やアクセサリー業界では、仮に起こってもほとんど問題にならない。「iphone」など固有名詞の誤記を長年放ったらかしにしているメーカーもあったりと、よくも悪くも「雑」で、ユーザー側も鈍感だ。プリンタの印刷コスト表示のように、業界内でガイドラインが定められた表示項目もあるにはあるが、その他はほぼメーカー任せだ。 どうしても許容できないミスがあった場合も、大抵は紙パッケージ故に、上から訂正シールを貼り付けて済ませてしまう。もともとPCの周辺機器やアクセサリー自体、本体の新モデルが登場すれば対応の有無がガラリと変わり、その度にシールによる訂正を行っているので、こうした訂正はお手の物だ。 また食品のように賞味期限があるわけでもないので、大慌てで対応しなくとも、メーカーがバイトを雇って店頭在庫にシールを貼らせて回ったり、あるいはいったん回収して倉庫側で入れ替えたりといった、日数がかかる対応でも何ら問題ない。パッケージ誤記による発売「延期」はあっても「中止」は、間違っても起こり得ないといっていいだろう。 著者:牧ノブユキ(Nobuyuki Maki) IT機器メーカー、販売店勤務を経てコンサルへ。Googleトレンドを眺めていると1日が終わるのがもっぱらの悩み。無類のチョコミント好き。
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