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コロナ感染拡大で広がる企業の「脱東京」 その理由は

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毎日新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、本社などオフィスの「脱東京」を考える企業が増えている。その理由は何か。脱東京はどこまで進むのか。足元の動きを探った。【浜中慎哉】 【主要5候補の政策比較】

本社を渋谷→栃木 固定費2~3割減

 インターネット広告代理会社「アド・プロモート」は今年5月、本社を東京都渋谷区の繁華街、道玄坂から栃木県小山市郊外の国道4号沿いに移転した。「テレワークがこれだけ普及した今、もう東京に本社を置く利点はない。これからは栃木を拠点にやっていく」。吉田英樹社長(50)は、こう話す。  吉田社長は広告代理店で営業職をしていたが脱サラし、2005年に会社を設立。最初は生まれ育った小山市に本社を置きつつも、「ネット関連の仕事をするなら、東京に足場がないと相手にされない」と考え、東京都新宿区に支店を開いた。東京の仕事が増えたため、08年に本社も小山市からネット関連企業が集積する渋谷区のオフィスビルに移した。「念願の渋谷に出たことで、ようやく同業他社と対等に戦える土俵に立てた。これからが勝負だと思っていた」と振り返る。  新型コロナの影響で状況は一変した。営業先や取引先も次々と在宅勤務を導入する中で、「高い賃料を払って渋谷に本社を置く意味はない」と考え方が変わった。もともと「即断即決」の性格でもあり、4月中旬には小山市への本社移転を発表した。約20人いた社員を完全テレワークにしたり、小山市の本社勤務などに異動させたりした結果、オフィスの賃料や社員の交通費などの固定費は、昨年の同時期と比べて2~3割も減らすことができた。  小山市への移転後、都内の取引先とはリモートでやり取りしており、大きな支障はないという。栃木県内の企業は地元密着で、ネット広告の効果に懐疑的なところが多かった。しかし、新型コロナ感染拡大を機にネット広告に力を入れ始めた企業が増えているといい、「新たな受注が期待できる。私にとって新型コロナでの変化は好機でしかない」と意欲を見せている。

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