1970年代の名車復活 初代フォード・エスコートRSが「新車」で150台限定販売 レトロな2ドア・スポーツ
フォード公認の復刻版
英国の新興企業が、大手自動車メーカーの支援を受け、初代フォード・エスコートRSを復活させた。 【写真】50年前の高性能2ドアモデルが「新車」で買える!【復刻版フォード・エスコートMk1 RSを写真で見る】 (15枚) コヴェントリーを拠点とするボアハム・モーターワークス(Boreham Motorworks)が開発した同車は、「エスコート」という名称とフォードのエンブレムを使用することが公式に認められた稀有なモデルである。 既存のシャシーをベースにしたレストモッドではなく、まったくの新規生産であり、各車両には初代エスコートから引き継いだシャシー番号が付与される。 設計のベースとなっているのは、1975年までエセックス州アヴリーで生産されていた2ドアのエスコートRSだ。ボアハム・モーターワークスは、その外観をデジタルで再現し、コンピューターシミュレーションを駆使して再設計。補強材を追加し、ホイールアーチを拡張するなどハンドリングの向上を図った。また、アルミニウムとチタンでできた新しいリアアクスルを開発し、リアダンパーを従来の傾斜位置からより一般的な垂直方向へと移動させた。 エンジンは2種類用意される。かつてエスコートをレースで勝利に導いた名高いツインカムエンジンの改良版と、フォードの現行車に搭載されているエンジンを改良したものである。 ツインカムは1558ccから1845ccに排気量アップされ、ツインウェーバーキャブレターは燃料噴射装置に置き換えられた。この変更により、最高出力は185psに向上。ストレートカットでクロスレシオのオリジナルの4速トランスミッションを組み合わせ、後輪駆動とした。 現行車ベースのエンジンは、鍛造スチール製コンロッドとビレットクランクシャフトを備えた2.1L 4気筒で、最高出力は300ps、最高回転数1万rpmを誇る。5速ドッグレッグ・トランスミッションが搭載され、公道でもサーキットでも使いやすいようにギア比が設定されている。 オリジナルの運転体験を尊重し、パワーステアリング、アンチロックブレーキ、トラクションコントロールなどは省略されている。また、コイルオーバーサスペンションと、オーバーステアを「制御可能」にするという自動トルクバイアス・リミテッド・スリップ・ディファレンシャルが装備される。