人気のドレスを着た看板娘は、「アンドユー」でレンタルドレスの可能性を実感していた
招待されるのは嬉しいものの、何かとお金がかかるのが結婚パーティー。 特に女性の場合は「同じ衣装は着られない」という意識が強いようで、毎回新調するドレス代が馬鹿にならないーー。 今回は、そんな女性の悩みをドレスレンタルサービスという形で解決してくれる会社「アンドユー」を訪れた。 オフィスは表参道駅から徒歩8分。
では、いきなりご登場いただきましょう。
こちらは、同社社長の松田愛里さん。
迷った末に選んだのは、ラインナップの中でも人気だというレースのドレス。
愛里さんは神奈川県相模原市生まれ。 父、母、兄、本人ともにおしゃべり好きで、ずいぶんと賑やかな家庭だったそうだ。また、相模原市には米軍基地があり、そこで行われるハロウィンパーティに毎年参加していた。
小学校卒業後は私立の中高一貫校に入学。中学校ではサッカー部のマネージャーになる。
しかし、エスカレーター式に進学すると何の特徴もない人間になってしまうという危機感から、高校1年のときにカナダに留学する。 「カナダといってもビクトリア島にあるのんびりとした街です。ダウンタウンも治安が良くて、夜でも女の子ひとりで歩けるぐらいでした」。
「ホストファミリーがいい人たちで、クルーザーでキャンプに連れて行ってくれたり。食事はポテト、ピザ、お肉。美味しいので勧められるまま食べていたら20kg太りました」。 日常会話は問題なくこなせる英語力を身に付けて1年後に帰国し、高校に復学する。すぐに生徒会に立候補して、3年生のときは生徒会長を務めた。 「うちの高校は自治活動が盛んで、体育祭や文化祭をやるかどうかから全校集会で話し合うんです。文化祭はフードの模擬店、お化け屋敷、手作りのジェットコースター、ライブなどで盛り上がります」。 文化祭の模擬店で、愛里さんのクラスは屋台デザインやダジャレ調の出し物タイトルにいつもこだわっていた。
初バイトは大学1年生。洋服が大好きだったこともあり、立川のルミネに入っているアパレル店を選んだ。 「私のお洋服好きは父母の影響です。2人ともものすごい量を買うので、家の中の3部屋ぐらいがクローゼットになっていました」。 大学卒業後は女性がワクワクする現場と向き合いたいという思いから、ブライダル大手に就職。社長室に配属されるが、やがて上司とともに広報室を立ち上げた。 「仕事内容はウェディングドレスのリース活用やインスタグラムの運用など。対外的なコミュニケーションがメインで、好きな仕事でした」。 その後、社内ベンチャー制度に応募し、「アンドユー」を起業する。 「扱うのは新婦向けではなく参列者向けのドレスです。買うとなると2万円、3万円は当たり前。さらにご祝儀で3万円を包むでしょう。 申し訳ないから結婚パーティーに友達を呼ばないという話も聞いたことがあります。そんな状況だから安価にドレスを借りられるサービスがあったほうがいいとおもったんです」。 2019年、愛里さん自身の結婚パーティーでは参列者全員がアンドユーの衣裳を着てくれた。会場はアマンダンヒルズという一軒貸し切り型の結婚式場。広大な敷地の中にあるガーデンが特徴だ。