なぜWBC世界戦で拳四朗はファイトスタイルを180度変え矢吹正道にKOでリベンジを果たすことができたのか…完成への苦悩と覚悟
リング上で拳四朗は次なる目標として2つの進むべき道があることを明かした。 「どんどん強い相手とやる。統一戦とか階級を上げたりを考えている」 陣営では、WBCが8度防衛の貢献度も加味して、異例ともいえるダイレクトリマッチを認めてくれたことへの恩返しの意味も込めて防衛戦を1度も行わないまま、階級を上げることは失礼だと考えており、まずはこの階級での他団体との統一戦などのビッグマッチを模索する。 WBA世界同級スーパー王者の京口紘人(28、ワタナベ)との統一戦は、ずっと期待のカードとして注目を集めてきた。だが、京口の怪我もあり、昨年3月から防衛戦ができておらず、ベルトの1本化に舵を切っているWBAはレギュラー王者との統一戦を求めており、それをすっ飛ばして寺地との他団体統一戦を認める可能性は低い。 まだ新型コロナの影響で海外ボクサーの招聘は難しいため、国内のランキングボクサーとの対戦が有力だろう。観客席には日本ライトフライ級王座になったばかりの名門帝拳の7戦全勝(5KO)“ホープ“岩田翔吉(26)がいた。WBAで2位、WBCでも7位にランキングされている。彼もまた対戦候補としてリストアップされてもおかしくない。負けを知った拳四朗の“第二章”が面白くなってきた。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)