パリ版タラレバ娘。ドラマ『ガールフレンズ・オブ・パリ』のロックダウン編が味わい深い!
夢中になれるドラマを絶賛探し中のあなたへ、「はせともマッチング」をお届けします。それは、テレビから配信系までカバーするコラムニストの長谷川朋子が、好きなドラマのタイプ別にあなたが次にハマれるドラマを独断と偏見でオススメしていくもの。 今回は、東村アキコ原作の『東京タラレバ娘』好きのあなたにおすすめしたい『ガールフレンズ・オブ・パリ』(Netflix配信)の魅力について解説します! 【画像】アラサーのおしゃれの参考にもなるパリのタラレバ3人娘
行きつけの居酒屋で夜な夜な恋と仕事のタラレバ話の女子会。リアルなアラサー女子をとことん描き切るドラマは東村アキコ原作の『東京タラレバ娘』だけに限りません。パリを舞台にしたドタバタラブコメディ『ガールフレンズ・オブ・パリ』(英題:Hook Up Plan)に登場する3人娘も痛々しくも、たくましいキャラクターが売り。フランス流にタラレバから卒業する方法も指南してくれます。
アラサー女子の悩みは万国共通?
アラサーのタラレバ娘がパリにもいました。Netflixフランスのオリジナル人気シリーズ『ガールフレンズ・オブ・パリ』の主人公は市役所務めの独身30歳のエルザ(ジタ・ハンロット)。2年前に終わった恋からいまだ抜け出せず、父親の家のソファで寝泊まりする日々。そんな彼女を心配する親友のシャーロット(サブリナ・ウワザニ)とエミリー(ジョセフィン・ドライ)がマッチングアプリを利用してとんでもない計画を思いつきます。 それはエルザを口説くために男娼を雇うというもの。ただし、恋に落ちていくのは計画外。何も知らないエルザはどうなってしまうのか――。ここからパリのタラレバ娘たちのドタバタ劇が始まっていきます。見どころは「噓から出た実」に繋がる着地点。積み重なっていく嘘の上塗りが回収されていった時、一気に押し寄せてくる安堵感を味わえます。 とは言え、フランス流の脱力感たっぷりのラブコメディに見慣れていなければ、戸惑いを感じるかもしれません。日本のドラマとも、ハリウッドのドラマとも違う空気感が確かに流れていますが、アラサー女子の悩みは万国共通であることが伝わってきます。 「私にも運命の人が現れたらいいのに」「男よりも仕事を取る生き方ができれば自分らしいのに」「夫をもっと信じられたら幸せなのに」と、タラレバの率直な想いをずけずけと台詞に乗せているからです。手狭なアパルトマンで慎ましく生き、目を見張るような美人でもなく、ファッショニストでもない平均的なアラサー女子を描いていることも距離感を縮めてくれます。