記録的大雪が続く今年、全ドライバー必読!「大雪立ち往生」サバイバル術
1月7日から降り始めた大雪の影響で、北陸自動車道では一時、最大1500台のクルマが立ち往生を余儀なくされた。また、昨年12月にも関越自動車道で、最大2100台が約52時間にわたり大雪のため身動きが取れない状態が続いた。 今シーズンは大雪が多い。気象予報士の久保井朝美氏が解説する。 「今回、記録的な大雪となった原因は3つあります。ひとつ目は『北極振動』という大気の揺れが負の状態にあり、冬型の気圧配置が継続して、強い寒気が日本にやって来たこと。 ふたつ目はJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)です。JPCZは冷たい風が大陸の山にぶつかってふたつに分かれ、それが日本海でひとつになる現象で、帯状の雲ができます。そしてその日本海の海面水温が高かったために雪雲が発達してしまった。 3つ目は、ラニーニャ現象などにより、上空の風の流れが固定され、JPCZが停滞したことです」 この3つの複合的な要因で、記録的な大雪となったのだ。 一年で最も気温が低いのは1月下旬から2月上旬だ。まだまだ大雪が降る可能性は高い。もし自分がクルマを運転中に大雪に見舞われ、立ち往生してしまったらどうすればいいのか。元トラックドライバーでクルマ事情に詳しいライターの橋本愛喜(あいき)氏に教えてもらった。 「大雪で立ち往生に巻き込まれたら、エンジンを切っておくのが基本です。燃料をもたせるということもありますが、立ち往生で一番怖いのが一酸化炭素中毒です。エンジンをかけているときにマフラーが雪に覆われると排ガスが逆流して、一酸化炭素中毒を起こしてしまうのです。 ただ、エンジンを切れば当然車内は寒くなるので、防寒アイテムは必需品です。寝袋などもいいのですが、一番便利なのは毛布。体を温めるだけでなく、女性の場合はトイレ時の目隠しにもなります。また、雪でタイヤが空回りしたときにタイヤに噛ませると脱出することもできます」