堂本光一、『SHOCK』25年目の歴史に幕…願いは「SHOCK専用劇場専用を作って受け継いでもらえたら」
ライブビューイングは約7万人が視聴
『SHOCK』シリーズは、「Show Must Go On!」という言葉の意味を問い続けながら、エンターテイナーのコウイチとそのカンパニーが運命を駆け抜ける姿を描くオリジナル・ミュージカル。2000年11月の初演で、光一が21歳にして帝劇初出演、初主演を務めた。そして、帝劇史上で最年少座長だった。以来、毎年上演し続け、全日程即日完売を毎公演積み重ねてきた。 世界的スケールの舞台機構(広大な舞台面、瞬時に舞台セットを転換する大ぜり・盆など)を駆使し、歌、ダンス、アクション、パーカッション、殺陣、階段落ち、マジック、1900席の客席の上空を光一がフライングするなど、演出も大きな評判を呼んだ。05年にタイトルは『Endless SHOCK』になり、11年3月11日には、上演中の幕間に東日本大震災が発生し、公演が中断。15年には公演中の事故を乗り越え、20年以降のコロナ禍では感染対策に対応した「Eternal」バージョンでの上演を実現。23年半を費やして、代役なしの単独主演記録1位を5月に達成した。9月の博多座公演では、前人未踏の2100回公演を記録。そして、『SHOCK』単独主演記録2128回は、00年帝劇初演以来、光一がたった1人で積み重ねてきた。 ファイナルイヤーは、25年目にして年間最多の142公演。ライバル役は、22年以来3年連続出演するtimeleszの佐藤、19年以来5年ぶりで大きな演技を見せた中山優馬、コロナ禍で1か月足らずで上演が途絶えた本編上演以来、4年ぶりに本編を演じた上田のトリプルキャストだった。オーナー役は、1966年の『風と共に去りぬ』以来、帝劇に出演を続ける前田美波里、『レ・ミゼラブル』初演エポニーヌ役で世界的な評価を得た島田歌穂。リカ役は綺咲愛里と中村麗乃のダブルキャスト。『SHOCK』での4人全員ぞろいは10年ぶりとなるふぉ~ゆ~ら多彩なキャストが、1年間のファイナルイヤーに臨んだ。 大千穐楽公演は、全国100館の映画館でライブビューイングが実施され、約7万人が視聴。帝国劇場に近いTOHOシネマズ日比谷をはじめ、全国の劇場で演劇ライブビューイングとしては過去最大級の申し込みがあった。 階段落ちの演出は、ミュージカル『Endless SHOCK』における類を見ない大記録となった。02年6月の公演から始まったこの演出は、20年9月と10月、21年2月と3月のコロナ禍で中断を挟みながらも、1幕のクライマックスであるジャパネスクの場面で毎回行われてきた。この演出では、ライバルの真剣を受けた後、合計22段、高さ4.84メートルの階段を落下するというもので、その累計の高さは9307メートル。エベレスト8848メートルを超える驚異的な記録を達成した。1公演あたり5秒をかけて落下し、24年間で160分間、階段を降り続けてきたことになる。
ENCOUNT編集部