ジャポニカ学習帳5mm方眼に見る今どき小学生のノート事情
小学生のノートというと、真っ先に思い浮かぶのは昆虫や鮮やかな植物の写真で有名な「ジャポニカ学習帳」。巻頭や巻末に載っている”豆知識”を、授業そっちのけで読みふけった思い出があるのは筆者だけではないことでしょう。 富山県高岡市に本社を持つショウワノートの看板商品であるジャポニカ学習帳は、2020年に誕生50周年を迎えました。その2020年の12月10日にコクヨがショウワノートの株式14.9%を取得し、資本業務提携をしたと発表。両社はこれまでもドラえもんなどの人気キャラクターやプロバスケットボールプレイヤーの八村塁選手のノートを共同開発しています。 小学生の定番ともいえるブランドノートを有するショウワノートと、ノートの代名詞でもあるキャンパスノートの他にも多種多様な文具品を世に送り出しているコクヨの提携からは、少子化の中で互いの強みをさらに活かす相乗効果を生む狙いが見えてきます。
ショウワノートとコクヨが「鬼滅の刃」コラボ
ご存知の通り、ショウワノートは児童向け、コクヨは中高生以上を対象にしたノート類を主力としています。しかし、今の小学校で子どもたちが使用するノートの主力はひと昔前とは違うものとなっています。 ショウワノートとコクヨの共同商品である「鬼滅の刃」ノートは2020年10月に発売され、12月にはすでに約100万冊を突破していると、NHKなど各報道機関で報じられています。キャンパスノートはドット入りのA罫、ショウワノートが扱っている鬼滅の刃のB5ノートは表紙が異なる3種類の5㎜方眼ノートです。 両社ともに定番ノートをベースにした商品展開のみにも関わらず、発売から2か月あまりで100万冊を突破するのは異例のこと。それだけ鬼滅の刃人気の威力が凄まじいことが分かります。 ところで、ショウワノートの方は、見た目はジャポニカ学習帳風を持ちつつも5mm方眼ノートのみを商品化したのには現在の小学校のノート事情が大きく影響していると考えられます。