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大統領府、個人投資家の激しい反発受け、22日たって税制案に“ブレーキ”

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ハンギョレ新聞

文大統領、金融税制案の修正を指示  「株式市場を下支えした個人投資家を応援」 譲渡税賦課基準の緩和や取引税廃止案などを取り上げ  一方では「租税原則を損なう」「短期売買を助長」 企財部、来週最終案を発表する予定

 企画財政部が先月公開した「金融税制改編案」について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が17日に修正を指示したことで、来週発表される最終案は原案に比べて個人投資家の税金負担を下げる方向に変わる見通しだ。  企財部は先月25日、株式譲渡益課税制度の導入を軸とする「金融税制先進化推進方向」を発表した。2023年から年2千万ウォン(約180万円)を超える株式譲渡益に20%の譲渡所得税(3億ウォン超過分は25%)を課し、その代わり、現行0.25%の証券取引税は2022年と2023年の2回にわたって0.1ポイント引き下げるという。  しかし、この改正案に対し、個人投資家を中心に「譲渡税と取引税を同時に課すのは“二重課税”」という批判と「譲渡税の賦課は個人投資家の資産増殖の機会を奪うことだ」という反発が高まっている。また、間接投資商品である株式型ファンドに対しては、株式直接投資と違って譲渡益2千万ウォンの基本控除を適用せず、譲渡益全額に対して課税することにし、間接投資を奨励してきた政府の従来の政策に反するという指摘もあった。  文大統領が金融税制再編案に修正の指示を出したのは、個人投資家らのこのような反発が深刻であると判断したためと見られる。文大統領は同日、改正案の修正を指示し、「株式市場を萎縮させたり個人投資家の意欲を削ぐような方法であってはならない。新型コロナで厳しい時期に株式市場を支えてきた個人投資家を応援し、株式市場の活性化を重点を置くべきだ」と述べた。  これまで企画財政部は、「証券取引税は株式取引に、譲渡所得税は株式売却の際に得られる利益に課せられるものであり、二重課税ではない」と反ばくしていた。また、株式譲渡所得税に関しても、基本控除金額が大きく、個人投資家全体の約95%は課税対象ではなく、取引税の引き下げで大半の投資家はむしろ税負担が減る見込みだとの見解を明らかにした。  しかし、文大統領の同日の修正指示を受け、企財部の金融税制再編案の原案は、追加で税負担を緩和する方向へと大幅に修正するのが避けられなくなった。企財部の関係者は「今月7日の公聴会など世論を聴取して改編案を準備していたが、大統領の指示もあり、それに合わせて準備している」とし、「来週中に発表する計画だ」と述べた。ただし、内容については「今は話せない」と言葉を控えた。  企財部の内外では、具体的な修正内容に関して、改正案で年2千万ウォンで提示した株式譲渡益課税基本控除金額を調整し、譲渡税賦課対象者を減らすか、証券取引税を廃止する案などが取り上げられている。  ただし、基本控除金額を上方修正する場合、「所得のあるところに税金がある」という租税の基本原則を損なうことで、金融税制改編の基本方向が揺れるという指摘もある。韓国租税財政研究院のカン・ドンイク副研究委員は「基本控除2千万ウォンも高い水準だが、これよりさらに引き上げるのは租税原則に合わない」と述べた。  証券取引税の廃止も議論を呼びかねない。外国人の株式取引に対して税金を課すことができなくなるうえ、短期売買を助長する恐れがあるためだ。また、2018年に8兆3千億ウォンに達した証券取引税がなくなった場合、税収に及ぼす影響も少なくない見通しだ。  金融投資業界では、文大統領の修正指示に肯定的な反応を示した。金融投資協会は「証券市場活性化のための大統領の金融税制改編案修正指示を歓迎する」とし、「取引税を廃止して譲渡税損益通算を取り入れるべきだ」と述べた。 イ・ジョンフン、ハン・グァンドク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)