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妻籠宿に「ファンシー」な土産がない理由…50年前から続く「申し合わせ事項」 見つけたマグカップの秘密

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 バブル~平成初期に、全国の観光地で売られていた懐かしい「ファンシー絵みやげ」を集める「平成文化研究家」山下メロさん。今はもうほとんど売られていないこの「文化遺産」を、保護する活動をしています。長野県の妻籠宿では、「裏ワザ」的に生き残ってきたファンシー絵みやげに遭遇。山下さんにその深いワケについて綴ってもらいました。 【画像】妻籠宿で「唯一」発見した「ファンシー絵みやげ」のマグカップ 50年前から続く「申し合わせ」

ファンシー絵みやげとは

 「ファンシー絵みやげ」とは、1980年代から1990年代かけて日本中の観光地で売られていた子ども向け雑貨みやげの総称です。地名やキャラクターのセリフをローマ字で記し、人間も動物も二頭身のデフォルメのイラストで描かれているのが特徴です。  バブル時代がピークで、新しい商品を「出せば売れる」と言われたほど、修学旅行の子どもたちを中心に買われていきました。バブル崩壊とともに段々と姿を消し、今では探してもなかなか見つからない絶滅危惧種となっています。  しかし、限定的な期間で作られていたからこそ、当時の時代の空気感を色濃く残した「文化遺産」でもあります。私はファンシー絵みやげの実態を調査し、その生存個体を「保護」するため、全国を回ってきました。

「ファンシー絵みやげ」がない観光地には理由がある

 80年代から90年代、途中からバブル景気の後押しもあり「売れる商品」となったファンシー絵みやげは全国の観光地へと波及しました。探していくと、そこまで著名ではない観光地でも地名入りの商品が作られていたことが分かります。本当に文字通り津々浦々まで存在したのです。  しかし、爆発的に売れるこの商品を、すべての観光地が歓迎していたわけではありませんでした。かわいらしい動物や人物のイラストをメインに、その土地ゆかりの偉人をモデルにすることもしばしば。当時流行したヤンキー文化やギャグ的表現も柔軟に取り入れるしたたかさに、伝統を重んじる地元の人たちの中にはよくないイメージを持っていた人もいたのは否めません。  このため、観光協会単位でファンシー絵みやげを取り扱えないようルールを取り決め、観光地の景観や威厳を守る方向に舵を切った場所もあります。  こうした背景から、ファンシー絵みやげが見つからない観光地も存在しています。しかしそれでも、思わぬ形でファンシー絵みやげに出会うことがあるのです。

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