【特集】ワクチン優先接種が受けられない!?いつの間にか“受付終了”...困惑する歯科医師 通知方法に問題は?
自治体主導で3月から始まる予定の医療従事者へのs新型コロナウイルスのワクチン優先接種。全ての医療従事者が対象ですが、「申し込みの連絡がない」と困惑する歯科医師が相次いでいます。一体何が起きているのでしょうか。 【映像】優先接種の医師への連絡方法に疑問を抱く歯科医師
大阪府に連絡した時には「受付終了」
今年2月15日、取材班のもとに大阪の歯科医師から1通のメールが届きました。 【メール内容より一部抜粋】 『ようやく医療関係者へのワクチン供与が秒読みとなっています。ところが、今回の医療関係者への通達手段に問題があり、現実的には驚くべき程多数の医療関係者へのワクチン接種ができない危機に直面しています。』
ワクチン優先接種の対象である歯科医師が“接種できない”と訴える内容でした。これは一体どういうことなのか。早速2月18日、メールをくれた野崎駅前歯科クリニック(大阪・大東市)の秋葉俊輔院長を訪ねました。 (野崎駅前歯科クリニック 秋葉俊輔院長) 「優先接種は連絡が来ていないので、受けるか受けないかということすら選択になかったです。府の方から通達があるということだと思っていたのですが、何一つ連絡がないまま今に至って。府に電話をしたら『もう締め切りは終わりました』と。」 新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、国が指定した基幹病院などの医療従事者向けの先行接種が2月17日から始まっています。さらに大阪府では3月9日ごろから府が主導して全医療従事者向けの優先接種が始まる予定です。これに先立ち1月8日~15日の8日間、医療従事者に対してワクチン優先接種の希望者を募っていました。
大阪府からの連絡を待ち続けた秋葉院長。しかし連絡は一切なく、気づいた時には申請期間は終わっていて、あわてて府に電話したといいますが、府の担当者からは「すでに受け付けは終わっています。接種スケジュールが組まれているので変更はできない。高齢者の接種の後、一般接種で受けてください」との返答があったということです。 (野崎駅前歯科クリニック 秋葉俊輔院長) 「怒りというよりも情けなくて。スタッフにも『もう少しだからもう少しだから』とはっぱをかけていた中でこういうふうな状況になってしまったので。ただただ無力感を覚えるばかりでした。」