大阪府・吉村知事が定例会見6月30日(全文4)表現の不自由展「明らかに差し迫った危険がある」
大阪府の吉村洋文知事は30日午後、定例会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「大阪府・吉村知事が定例会見(2021年6月30日)」に対応しております。 【動画】大阪府・吉村知事が定例会見(2021年6月30日) ◇ ◇
担当部局やエル・おおさかに指示したか
共同通信:共同通信社の大湊と申します。先ほども質問のあった「表現の不自由展」に戻らせていただくんですけれども、先日、知事は取り消しに賛成の思いを示されたということでしたが、それ以前に知事のほうから何か担当部局やエル・おおさかの指定管理者に問い合わせなど指示はされていましたでしょうか。 吉村:まず担当部局からこういう状況になっていますということの報告がありました。ですので、これは例えば弁護士の意見を聞くようにだとか、そういった指示というか、そういうのはやりました。あとは最終的には、これは指定管理者が判断すべきことだというふうには思っていますが、僕自身はそもそもこれは、あいちトリエンナーレと違ってわれわれが主催するわけではないので、中身自体に踏み込むつもりはないけども、保育所があるような施設でこういったことが行われて本当に大丈夫なのかと。そこについては、僕は非常に懐疑的に思っているので、どちらかと言えば反対ですよね。表現の中身というよりは、あそこで行うことについての反対の意思は示しました。
差し迫った危険は今なにかあるか
共同通信:過去の最高裁判例でこういった施設への取消処分というのは、明らかに差し迫った危険の発生が具体的に予見されることが必要とされていますけれども、今回、知事として取り消しに賛同された根拠として、把握されている差し迫った危険は今なんかありますでしょうか。 吉村:ええ、明らかに差し迫った危険があるという判断を、判断というか僕はそれはあるというふうに思っています。 共同通信:具体的にどういったものがあったかということは示していただけますか。 吉村:まずこれまでの、「表現の不自由展」、愛知で行われて起きたこと。そして東京で新たに、これは民間の施設でやろうとしてたけども起きたこと。そして現実に大阪府で、あそこの施設で開催するという話の中で、さまざまな抗議活動、抗議の連絡であったり、近隣住民の方からの不安の声であったり、あるいは、やれ抗議の街宣活動であったり、さまざまな、しかも100件近い意見や行動が寄せられているという状況でもありました。 この施設っていうのを見たときには、やはり中には常設の保育所も入っているような施設です。常に十数名を超える乳幼児、赤ちゃんであったり小さなお子さんがいらっしゃるような、そういう施設でもあります。それから労働者の方が職を探す中で、しごとフィールドであったり、そういった、かなりセンシティブな相談を受けたりするような施設もある。そういった施設ですから、この施設のことを考えたら、これはもしそれが現実的に行われた場合、これは差し迫った危険が生じるというふうに僕自身は思っています。そういったところが今後、指定管理者の中で、法定で主張されることになるんではないかというふうに思っています。 共同通信:抗議活動に関してなんですけれども、実行委員会側からやはり街宣車などの抗議活動について知事がどのようにお感じになっているのかということも疑問に思われている方もいらっしゃるかと思うんですけれども、そちらはいかがでしょうか。