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開発費4100万円「コロナ接触アプリ」は国民の6割に普及するか

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SmartFLASH

 6月19日、新型コロナウイルスに感染した人と一定時間近くにいた場合、通知を受けられる接触確認アプリ「COCOA」がリリースされた。感染拡大を防止する手立てとして、政府は国民の6割以上の普及を目指している。  アプリでは、各スマホについている「Bluetooth」機能を使う。利用者たちが、1メートル以内に15分以上いることを「接触」とみなし、記録を残す。アプリ利用者で陽性者が出た場合、過去14日間以内に接触した人のもとに通知がいく仕組みだ。  アプリの開発は、厚労省がパーソルプロセス&テクノロジー社に発注したことが明らかになっている。厚労省の担当者によると、受注価格は4104万円だという。パーソナルプロセス&テクノロジー社の広報担当者は、「個別の案件については回答を差し控える」としている。  ITジャーナリストの三上洋氏は、この開発費について「アプリの性能・役割を考えると、安くもない値段ですが、高すぎもしない。適正価格といえるでしょう」と語る。 「まず、今回のアプリには、AppleとGoogleが共同開発した、スマホの機種を選ばず接触確認できる仕組みが使用されています。日本だけで開発するとなれば、手間もかかるし、難しかったでしょう。機種を選ばず、スマホさえ持っていれば誰でも利用できるのは大きなポイントです。  アプリ自体のデザインは非常にシンプルで、操作もわかりやすい。できるだけ簡単に利用できるようにという意図が感じられるし、よくできているといえます」  プライバシーの秘匿も徹底されている。名前や電話番号、メールアドレスも必要ないし、位置情報も取られない。 「驚きなのは、国側も一切のデータを取らない点です。結果的に、国は誰と誰が接触したかわからないようになっています。  ただし、プライバシーを守ることに重点を置いたからこそ、クラスターの追跡は不可能になりました。中国や韓国では、プライバシー保護が問題視されながらも、アプリで追跡が可能でした。日本のアプリでは、あくまで確認しかできません」(三上氏)  15時過ぎにアプリがリリースされると、ツイッターでは「COCOA」がトレンド入り。「インストールできた!」という報告も相次いでいるが、実際に「国民の6割」がダウンロードするという目標は達成できるのか。 「そもそも、スマートフォンのユーザー自体、国の調査で65%程度です。単純計算で、スマホの全ユーザーがアプリを入れないといけないわけです。この条件を満たすのは、日本ではラインだけ。ラインと同じレベルを目指すことは、実際問題、不可能です。  ただ、今回のアプリは『本アプリを広めましょう』という、自分の周囲の人たちにSNSやメールを通じ、URLを送る機能があります。家族や友人、職場の人たちのような、濃厚接触する人たち全員が入れば、少なくとも自分と周囲の人たちは守られる。『国民6割』は厳しくても、国民1人1人の『身の回り100%』が達成できれば、十分に価値があると思います」(三上氏)

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