【カスタマーレースに注力】アストン マーティン、WECワークス参戦終了 2021年
2021年以降はF1が主戦場に
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド) translator:Takuya Hayashi(林 汰久也) 【写真】アストン マーティン・ヴァンテージ【レース参戦を支えてきたスポーツカーを写真で見る】 (101枚) アストン マーティンは2021年シーズンでFIA世界耐久選手権GTチームを廃止し、代わりにヴァンテージGTEで参戦するカスタマーチームをサポートすると発表した。ワークスチームはF1に注力するという。 2012年のシリーズ開始以来、WECのGT部門でメーカーとしての存在感を保持しており、ワークスチームはプロドライブによって運営されている。 アストン マーティンは、ル・マン24時間レースにおける4回のクラス優勝をはじめ、WECで47回のクラス優勝を達成した。ドライバーのニッキ・ティームとマルコ・ソーレンセンはドライバーズタイトルを獲得しており、今年のGTマニュファクチャラーズの栄冠も獲得している。 2021年には、ローレンス・ストロール会長が所有するF1チーム、レーシングポイントがアストン マーティンとしてリブランドされ、これが同社の公式モータースポーツ活動の中心となる。 アストンはワークスチームを運営する予定はないが、プロドライブが現行のV8ヴァンテージの製造・販売を継続し、主要なスポーツカーイベントに参戦するカスタマーチームへのサポートを継続するという契約に合意している。 トビアス・ムアーズCEOは次のように述べている。 「ヴァンテージは2020年にワールドチャンピオンの血統を持っていることを証明し、GTEでは24時間レースで優勝しています。今、わたし達はヴァンテージGT3により、パートナーとお客様に対し、GTレースで最も過酷な耐久チャレンジで、ライバルとの勝利を目指して戦う最高の機会を提供したいと考えています」 アストン マーティン・レーシングは、2004年にプロドライブとアストンとの提携により結成。GT1カテゴリーでDBR9を駆ってデビューした。2007年にはル・マンで初のクラス優勝を果たし、翌年にはトップのプロトタイプカテゴリーにマシンを投入するまでに成長した。LMP1部門で苦戦を強いられたアストンは、2012年にWECが設立されると、GTレースに復帰した。
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