Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

初めてのアルバイトも成人式も……としまえんは「練馬の誇り」だった これからも地元に愛される場所を

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
withnews

8月31日に閉園する東京都練馬区の老舗遊園地「としまえん」。94年の歴史がある園は、多くの人たちに愛されてきましたが、地元住民にとっては生活に根ざした特別な場所でもありました。練馬区出身で、アルバイトや成人式もとしまえんと、多くの時間を過ごしてきた朝日新聞の中井なつみ記者がコラムをつづりました。 【画像】としまえん正門に掲げられた感謝のメッセージ、行列ができている乗り物は……閉園前の様子を紹介

閉園「最初はデマかと」

「としまえんが閉園する」 このニュースが飛び込んできたとき、最初は何かのデマかと思っていました。 幼いころから、「いつかは閉まるらしい」という話は聞いていたものの、それは都市伝説の一部だと思っていたくらいです。 練馬生まれ、練馬育ち。社会人になって東京から離れたこともありましたが、現在は同じ練馬に住んでいる私にとって、としまえんはなくてはならない存在でした。

成人式もとしまえん

家族のアルバムを見返しても、としまえんほど登場頻度の高い場所はそう多くありません。 子どものころも、自分が親になってからも、「今日、なにしようか?」「としまえんでも行く?」というやりとりは定番でした。 初めてジェットコースターに乗った日。 毎日のように流れるプールに入っていた夏休み。 ちょっとどきどきしながら、子どもだけで遊びに行った日。 灼熱のプールの売店で、初めてのアルバイトを経験した日。 成人式も、プール横にある更衣室の広い建物が会場でした。紅白幕がかけられ、式の後は晴れ着姿のまま園内で遊んだのも大切な思い出です。 数年前、我が子が初めてジェットコースターに乗ったのも、としまえんでした。 子どものときも、大人になってからも、いつでも行けて、たくさんの思い出が詰まっている場所。これが、ずっと続くと思っていたのに……。

「練馬の誇り」だった

練馬区やその近くに住んでいる人の多くにとっても、思い入れはとても強いと思います。 練馬区というと、都内23区のなかでは存在感が薄め。都心に出向くより、隣の埼玉県のほうが近く、親近感がある。そんな練馬区の「誇り」とも言っていい場所がとしまえんだったのです。 これから練馬区のことを聞かれたとき、「としまえんがあるところ」と言えなくなるなんて……。 閉園の第一報が流れてきたときのことは、いまでも鮮明に覚えています。子どもを保育園に送ろうとしている朝のこと。 同じ年代の子どもがいる練馬在住の家族から、次々にスマホにメッセージが送られてきました。みんな、としまえんによく通っていた人たちばかりです。 「ついに閉園??」 「やだなぁ」 「夏のプールしか混んでなかったしなぁ」 「でも、だからこそ遊ばせやすくて良かったよね」 「ちょっと廃れている感じが、としまえんの味だったのにね」 私のとしまえんへの愛着を知っている会社の先輩からも、「閉まるんだってね!」とメールが届きました。

【関連記事】