巨人・菅野智之のメジャー移籍へのリアル評 米メディアが論じる“異例挑戦”の課題「巨額契約は考えにくい」
34歳の挑戦に日米両球界の関心が集まった。現地時間10月4日に米スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者が、巨人の菅野智之が今オフにメジャーリーグに海外FAで移籍すると報道したのだ。 【動画】巨人の大エース・菅野智之の「歴史的な」奪三振シーン すでにムーキー・ベッツ(ドジャース)ら大物選手を顧客に持つ代理人事務所「VC Sports Group」と契約を果たしたという。そんな菅野本人も認めたリークは瞬く間に拡散され、米メディアも相次いで、ベテラン右腕の“ポテンシャル”を探った。 現状で期待値は高いと言っていい。NPBでの経験の豊富さを伝えた米スポーツ専門誌『Sports Illustrated』は「4シーム、2シーム、スライダー、カッター、スプリッター、カーブの6球種を武器とするスガノはメジャーリーグで多くの獲得希望者を引き付けるだろうスキルセットを備えている」と強調している。 一方で今月11日に35歳となる“高齢”を危惧するリアルな評価もある。米メディア『Bleacher Report』は菅野を「日本プロ野球史上でも優れた投手の一人」と評しつつ、「巨額契約は考えにくい。期待とリスクに応じて契約金は調整する必要がある」と指摘した。 ただ、日本人投手の多くはメジャーリーグで結果を出してきている。今季も海を渡った今永昇太(カブス)、山本由伸(ドジャース)、松井裕樹(パドレス)が各球団で1年を通して活躍した。ゆえにNPBで異彩を放つ菅野のほどの投手であれば、異例と言える30代半ばでの挑戦でも「メジャー契約はあり得る」という見方は強い。米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』は「年齢を考えると、短期契約でトップクラスの先発投手を獲得したいチームにとっては悪くない選択肢となるかもしれない」と説いている。 今オフのメジャーリーグのFA市場では、マックス・シャーザー(レンジャーズ)、ブレイク・スネル(ジャイアンツ)、コービン・バーンズ(オリオールズ)、マックス・フリード(ブレーブス)、菊池雄星(アストロズ)など中長期の契約が見込める実力派投手が居並ぶ。そうした状況で菅野が高額契約を勝ち取れるかは不透明だが、どういう評価を下されるかは興味深いところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]