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【宇垣美里】雨の日憂鬱の中で見つけた「ぺトリコール」の香りと宝物みたいな瞬間

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宇垣美里さんのエッセイ連載。雨が多い6月、湿気は多いしお気に入りのお洋服は着られないし、憂鬱な気分になってしまいがちなこの季節。宇垣さんはそんな中でも素敵な瞬間を見つけていました。フリーアナウンサーとなり、次のステップへと歩みはじめた宇垣美里から見えている世界は、もしかしたら私たちとは少しだけ違うのかも。 >>オリジナル記事を読む! 【宇垣美里】雨の日憂鬱の中で見つけた「ぺトリコール」の香りと宝物みたいな瞬間

第十二章 『雨に馳せて』(一)

そろそろ雨の日が多くなってくる季節。 朝起きて空気中の湿度に気が付くと、その後に思った以上の冷気がまとわりつくように体を包み、びっくりするのと同時にちょっとげんなりしてしまう。 ああ、履きたかったあの靴は履けないな、とか、鞄も革じゃなくてナイロンのものにしよう、とか……いろいろ予定が崩れてしまうのだ。 夏らしい白いスカートは水が跳ねたら悲しいから濡れても気にならないデニムに、髪はどんなに綺麗に巻いてもすぐぼわっと広がってしまうのだから、潔くお団子にしてしまおう。 そんなこんなをしているうちに、思った以上にカジュアルで可愛げのない恰好になってしまったりして。

ついつい憂鬱になってしまう雨の日だけど、この日しかない楽しみ方もある。 雨上がりのしっとりと水気を含んだ空気はどこか浄化されたようで、思わず深呼吸をしてしまうくらい。 晴れたのちに地面から立ち上る、あの懐かしく優しいもわっとした独特の香りは「ペトリコール」というそうだ。あの匂いの香水があればいいのに。 どんなに鬱屈した心の闇もきっと払ってくれるに違いない。 湿ったアスファルトの香りは温かく、普段は気づかない草木の青さが目に眩しい。 蜘蛛の巣を伝う水滴はまるで宝石のようで、そんなひとつひとつが宝探しみたいで、雨の日って意外と嫌いじゃない。

宇垣美里にQ&A

Q. 気にしても仕方ないと思いつつ、彼氏の元カノのことを気にしてしまいます。付き合う前に、「あんなに好きな人はいなかった」という事を聞いていました。時々それを思い出して、虚しくて悲しい気持ちになってしまいます。メンタルを保つ秘訣はありますか?(ぺろこ 20代女性) A.これ以上好きな人なんてできない! って気持ちは往々にして幻想なので気にせず、あー思い出に酔ってたんだなーとかそんな感じで受け止めればいいかなと思います。それをあなたに言ってどうしたかったんだろう……? まあ美化された過去に浸りたかったのかな。人は忘れるし、記憶は薄れるし、記録なんてあっという間に更新される。だから強いんじゃないですか。そんなに思えるほど誰かを好きになれるのは尊いことです。人を愛せる人と付き合えてよかったですね。どうしても気になるなら素直に伝えてみてください。その言葉を負担に思うようならそれまでの男です。

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